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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
吉田あや
62
1941年(昭和16)に刊行された鉄道漫画の名作「汽車旅行」。父子が東京から京都へと向かう道中の景色や話のひとつひとつがしみじみと幸せで、この旅が終わらなければいいのにと子供に戻ったような気持ちで満たされる。窓から見えた高輪の泉岳寺に赤穂浪士や浅野内匠頭の話となり、昔の人がどこまでも遠く歩き、馬や駕籠で移動した歴史に想いを馳せたり、乗り合った人の中にはベレー帽をかぶった巨匠を思わせる漫画制作に携わる人も登場し、小松左京さんはこの漫画でアニメ制作の過程を知ったと云う。(⇒)2023/07/19
ただいま蔵書整理中の18歳女子大生そっくりおじさん・寺
58
本日、広島県呉市にある『ヤマトギャラリー零』という松本零士の記念館の最上階の図書閲覧室で読んだ。昭和16年の漫画。何となく不思議な漫画で、東海道本線の漫画である。東京から汽車にのり京都に向かう父子。道中の二人が車窓を見ながら景色にまつわる雑談をするのだが、途中で漫画映画(アニメ)の作り方が詳細に描かれる。天の羽衣の伝説を挟み、最後は豊臣秀吉の太閤記の話になり、京都へ向かうはずが何故か名古屋で内容が終わる。絵柄もコミカルになったりリアルになったり。独特の味わいなので皆様に実物を一度見せてあげたい。2014/07/20
アメヲトコ
4
とてもいい。東京駅から東海道本線を旅する父子の会話を軸に、沿線の風景や歴史が淡々と綴られていきます。冒頭では京都に向かうとあったのに、物語は名古屋で終わっていて、まさに紙幅が尽きた感も。昭和16年の刊行で、このわずか4年に破局が訪れるかと思うと色々と痛恨の思いがあります。2017/10/09
刷子筆男
2
「映画的手法」は『新寶島』よりこちらが先でしょ、ツーことで、こんな幻の作品もまさかの復刻。戦中の紙不足が影響してるのか、恐ろしい尻切れトンボで終わりますが、パースのついた風景はデザイン的にも優れていて、キャラも可愛いのであります。大船で、映画の話から、妙に詳しいアニメの作り方話に脱線するところが、ヒジョーに面白い。作者の興味を引いたのでしょうか。2013/06/30
笛吹岬
2
車窓から会話が繋がる旅行。鉄道旅がソーシャルネットワークであった様子が描かれている。ただし「こんなに凄い」かどうかは、分からない。2012/12/23
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