内容説明
2007年ハワイから日本列島に向かって、風の力のみで動く古代式のカヌーがやってくる。その名は『ホクレア号』。ホクレア号がなぜ生まれ、何を成し遂げてきたか、そして何のために日本列島を目指し、さらにこれからの未来にとって何を成そうとしているのか。この混沌とした時代、ホクレア号の航海がなげかけるヒントとは…。
目次
第1章 ホクレア号ってイッタイ何だ!
第2章 ホクレア号との関わりを、まずは。
第3章 偉大なる「再」発見の航海
第4章 海上の道、ヤポネシア・フリーウェイ
第5章 ヤポネシアの海洋文化
第6章 ホクレア号とカマ・ク・ラ号
第7章 太平洋アイランダー、そして、いざっ!カマ・ク・ラ
著者等紹介
内田正洋[ウチダマサヒロ]
海洋ジャーナリスト。昭和31年(1956年)1月長崎県大村市生まれ。山口県立大津高校時代、花園ラガーとして活躍。日本大学農獣医学部水産学科にて遠洋漁業学を専攻。卒業後テレビ界へ。朝の番組「キャラバン2」のドライバーに抜擢される。1982年、初の日本人チームACPのメンバーとしてパリ・ダカールに参戦。第4回大会で3冠に輝く。以後1991年まで続ける。かつてはオートバイのジャーナリストだったが、1987年からシーカヤックの世界へ。関野吉晴氏のグレートジャーニー最初のサポートクルー。日本カヌー連盟傘下の日本レクリエーショナル・カヌー協会理事(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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常磐条
7
以前『星の航海術をもとめて―ホクレア号の33日』を読んだ。海洋民族の知恵と技術にただただ圧倒された。本書は、そんなホクレア号が日本への航海に漕ぎ出したということで急遽書かれたものらしい。ホクレア号にまつわる周辺がよく見えた。さらに、1960年代からの海洋文化ルネサンスを、日本を含む“ヤポネシア”文化圏からの眼差しで論じており、海の文化は他人事ではないということがよく分かる。 『僕らヤポネシア人は、宗教が苦手だけど信仰心は強い…信仰は親和の情から生じるものらしい…要は海の体験からしか海への信仰は生まれない』2015/12/03