内容説明
花を咲かせることに期限はない。早期の成功者をもてはやす時代にたどり着いた道筋を追い、そのために個人と社会が払った大きな代償について検証し、最新の神経科学と認知研究から見る遅咲きの概念、遅咲き組の持つユニークで強力な6つの才能、遅咲きの強みを深く掘り下げていく。遅咲き組は、自分なりのタイムテーブルで、自分なりの方法で、自身の最高の運命を見つける人たちだ。
目次
第1章 人生は早咲きでなければならない、という強迫観念
第2章 IQテストは人の将来を測定できない
第3章 やさしい時計で計る人間の発達スピード
第4章 遅咲き組の6つの強み
第5章 自分自身の健全な文化をつくる
第6章 遅咲き組は「やめること」を選べ!
第7章 自信喪失から生まれるスーパーパワー
第8章 成長が遅いのなら、もっといい庭に植え替えよう
第9章 遅咲きの人たちの長い道のり
著者等紹介
カールガード,リッチ[カールガード,リッチ] [Karlgaard,Rich]
『フォーブス』誌の発行人。グローバルなビジネス&経済トレンドや企業の革新&カルチャーがテーマのコラム、講演等で人気を博す
大野晶子[オオノアキコ]
英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
くさてる
17
とかく世間では若くしての成功者がもてはやされがちだけど、案外そうでもないかも。中年以降に成功した人々もたくさんいるし、脳の神経学的発達の観点からしても、年を取ってから花開く才能もあるし、年齢を経たからこその利点もたくさんあるよ、という内容。ちょっと題名が派手すぎるので、あやしい自己啓発本として敬遠されそうなんだけど、それだと勿体ない内容です。若いことが成功の条件とされる弊害も触れられています。人生、あきらめるのは年齢じゃないてことですね。面白かったです。2020/08/15
おおたん
12
読み応えあり。哲学本のようで小説のよう。多くの示唆を与えてくれます。ある程度のビジネスパーソンは、読んでおいて損はないと思います。◆成長が遅いなら、もっといい庭に植え替えよう!◆SNSは最も有害な文化的鏡◆神童を気にしない◆アトム経済とビット経済◆AI→規則性のあるホワイトカラーの仕事が危機◆ギャップイヤーの必要性◆好奇心→ドーパミン◆知恵「知識と経験にもとづいた論理的思考と認知力」◆ポジティブな独り言→自己効力感とパフォーマンスを向上させる◆目的意識の高さと忍耐が成功へと繋がる2023/05/20
Sobbit
2
2020年読んだ中でベスト自己啓発本だったかも!未だに日本でも無意識のうちに刷り込まれる早く成功しろという概念にNOを突きつける本書。例えば本書曰くIQテストは能力測定を目的にした瞬間に、攻略が発生するので正確な能力は測れない。でもセンター試験の点数(もしくは進学先)で頭の良し悪しが決まってるって思いがちだよね。また、成功に必要な自分を客観的に見つけることのために必要な自己消耗や自己効力感など心理学用語がわかりやすく解説してあったこと。心理学の本を読むよりわかりやすいかも。2020/11/01
呑司 ゛クリケット“苅岡
1
この本を読み、高校時代の事を思い出した。30km余りを走破する大会があって私は最後尾でゴールインした。6時間余りかかったはず。その時2時間余りでトップだった奴は弁護士になった。 遅咲きのヒーローはカーネル サンダースと思っていたら、冒頭に紹介されていたのは、ハリー・ポッター作者のJKローリング。時代の差を感じた。 好奇心、思いやり、復活力、冷静さ、洞察力、そして知恵が遅咲きの強み。それらを持ち合わせてのストーリー構築なので、自らの潜在能力を引き出すことは、なかなか難しそうだ。2020/05/06
tangent
0
とかく注目を浴びる早咲きの人生はごく限られた人のものであり、遅咲きの人生こそ多くの人に当てはまることに気づかせてくれる。自らを知る視野が広がったように感じた。2023/07/30