内容説明
全国の大小ロードショー館や名画座、いまだ健在の劇場に失われた劇場、かつて娯楽の殿堂だったそれらの記録、シネコンではない「映画館」の記憶―昭和の映画館をめぐる旅。
目次
ロードショー館 大劇場編
ロードショー館 小劇場編
特集 昭和の映画館の宝庫!「長野県」
名画座・ミニシアター
成人映画館
復活・再生した映画館
絵看板のある風景
INTERVIEW
対談
著者等紹介
大屋尚浩[オオヤタカヒロ]
1964年北海道札幌市出身。2000年に始めた映画館専門サイト『港町キネマ通り』にて、日本全国の映画館を紹介。自ら現地に赴き、取材から撮影・編集・制作まで、本業の傍ら、全てを一人で行う。370館以上(2017年12月現在)の映画館を紹介している。また、日本映画専門サイト『日本映画劇場』も運営(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
keroppi
68
出張時、読む本が無くなり、ふと寄った本屋さんで見つけた。懐かしの映画館。今やシネコン全盛だけど、こんな映画館がいっぱいあったのだ。私は、大学4年間で映画を800本観た。まだ、レンタルビデオも無い時代。映画館に入り浸っていた。あの空間と時間を経験出来たのは幸福なのかもしれない。全国の映画館と一緒に、パンフレットや絵看板やロビーカードも。あの頃の映画に思いは馳せる。解説の◯年◯月閉館が悲しい。まだ残っている映画館で、あの暗闇に触れたい。2018/11/01
あじ
49
初めて一人で映画を観に行ったのは中学生の時。だから高校生になって学校をサボりたくなったら、映画館に身を潜めようと目論んでいた。でも入学間もなくして閉館してしまう。男の子からもらったチケット、亡き友人と鑑賞した映画のタイトル、いつも特別なおやつを買ってくれた母…。映画館に染み付いた匂いが鼻先を掠め、記憶を呼び覚ましてくれた。本書では主に東京とその近郊の映画館を扱う。大劇場からミニシアター、成人まで。看板絵師、館主談、そして筆者対談は片桐はいりさんと盛りだくさん。ロビーカードや半券コラムもありますよ。2018/03/11
Kouro-hou
14
懐かしの昭和の映画館紹介本。すでに存在しないかつての大劇場、新宿ミラノ座やパンテオン、日比谷劇場を写真入りで紹介。かかる絵看板も懐かしい。しかしその中にしれっと入ってる現役の丸の内東映は変わらな過ぎて経営的な意味で不安になるw 閉館日時の記載もあり、この本がコロナ禍前の出版な事もあって残る昭和的劇場の現状も心配になる。大劇場だけでなく、ミニシアターやピンク映画館まで網羅しているのが良い。かつての少々怪しい空間としての映画館を懐かしむのはいいですが、もうそこには戻れないんでしょうねえ・・2022/04/12
garth
7
冒頭の大映画館記録を見ているだけで、映画館の時代の終わりを付きつけられるようでせつなくなるな。2018/02/04
びかごん
3
図書館の昭和特集で取り上げられていたので借りて読みました。 前に行ったことのある映画館、懐かしい。今のきれいなシネコンもいいけど、なんかアヤシイ雰囲気の空間って良かったよね。2021/04/19