- ホーム
- > 和書
- > 教養
- > ノンフィクション
- > ノンフィクションその他
内容説明
重度の自閉症スペクトラムを抱える少女アイリス。戸惑い苦悩しながらも、ただひたすらに娘に寄り添いつづけた母。固く閉ざされていたふたりの世界を開いたのは、子猫トゥーラと、絵を描くことだった。
目次
すべての始まり
アイリス、生まれる
アイリスの世界
さまざまなセラピーを試みる
アイリス、絵と出会う
アイリス、有名になる
子猫トゥーラとアイリス
アイリスの成長
アイリスと子どもたち
アイリスと音楽
前進と後退
そして、冒険はつづく
著者等紹介
カーター・ジョンソン,アラベラ[カータージョンソン,アラベラ] [Carter‐Johnson,Arabella]
アイリス・グレースの母。プロのフォトグラファー。2008年に夫のPJ(ピーター・ジョン)とともに自身の故郷であるイギリス中部のレスターシャーの丘陵地帯にある村に居をかまえた。家族写真から風景写真、ウェディングの写真を中心にフリーランスとして活躍していたが、2009年に娘アイリスが生まれたことで生活が一変する
吉井智津[ヨシイチズ]
翻訳家。神戸市外国語大学英米学科卒業。英米文学翻訳家の田村義進氏に師事する。ノンフィクションのみならず、自己啓発書から小説まで幅広いジャンルの翻訳を手掛ける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
しいたけ
93
巻頭に載る可愛らしいアイリスと猫の写真、両親の穏やかな笑み、そしてアイリスが描いた光溢れる絵。心が木漏れ日に放り込まれる。生まれくる子どもに語りかける幸せな時間。娘は他の子どもとは違うのではないかという不安。自閉症とわかった娘にしてやれることを模索する必死な思い。奇跡の子猫トゥーラとの出会い。大変なことも書かれているのに、決して綺麗事だけを掬っているわけではないのに、嫌な気持ちにさせられることが全くなかったのはどうしてだろう。ただ娘のために寄せる愛。散りばめられたその光こそ、神々しい絵画のようだった。2017/11/19
優希
44
自閉症の少女・アイリスの物語です。家族の支えがあり、自らの才能を花開かせていくのに凄さを感じました。アイリスは障害を持ちながらもそれを超える何かを持っているのですね。自分も発達障害を抱えているので、共感することが多かったです。2023/04/02
まきこ.M
35
原石を試行錯誤を繰り返しながら磨き上げ、宝石となり輝きを増していくようー自閉症のアイリスに合う土壌を探し、種をまき蕾をつけ花開くのを信じ一緒にそばにいることの母の根気強さと深い愛情を強く感じます。否定することをやめ、のばせることを冒険していくためには彼女の全てを受け入れ、常にアンテナを立てて彼女を知っていくこと。先入観や期待が混ざると違った結果になってしまう難しさ。何より素晴らしいのは在宅学習で彼女が好きなテーマに沿って国語、算数、社会、理科、音楽、体験学習と繋げていくこと。机に向かうだけが勉強じゃない。2017/11/15
はな
29
装丁のアイリスとニャンコの姿に一目ぼれしました。とっても愛らしい。自閉症と診断されているアイリスの描く絵は幻想的でありながら力強さもある魅力的な絵でした。小さなころからどうも育てにくさを感じる母親のアラベラ。もしかしておかしいのかもしれないと思いつつもそれを認めるのも怖いという葛藤はよくわかりました。娘は父親を拒むためにどうしても夫との関係も一時悪くなってどうなるのかと思いながらも母親の強さを感じました。アイリスを育てるのは想像以上に大変だったのではないかとおもいます。2017/07/14
宇宙猫
14
★ 子育ての苦悩を描いた本だけど、子猫も絵もちょっとでてくるだけでタイトルにだまされた。間違えてでも買ってほしいという必死さは感じるけど。大半がネガティブ思考なので途中からは飛ばし読み。2018/04/03