時代劇の作り方―プロデューサー・能村庸一の場合

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ B6判/ページ数 223p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784777808649
  • NDC分類 778.8
  • Cコード C0074

内容説明

『鬼平犯科帳』『御家人斬九郎』…数々の時代劇ドラマを担当してきたプロデューサーが、制作秘話を通して語るテレビ時代劇への熱き想い。

目次

第1章 プロデューサーへの道
第2章 時代劇プロデューサーとしての出発―『一心太助』『剣客商売』『大盗賊』
第3章 京都との出合い―「時代劇スペシャル」『弐十手物語』
第4章 時代劇の復興―『鬼平犯科帳』『仕掛人藤枝梅安』、スペシャル時代劇
第5章 京都の撮影所とともに―『八丁堀捕物ばなし』『御家人斬九郎』『銭形平次』『忠臣蔵』『隠密奉行・朝比奈』『雲霧仁左衛門』『剣客商売』
第6章 テレビ時代劇の危機
第7章 そして時代劇は、続く
対談 石橋蓮司×能村庸一

著者等紹介

能村庸一[ノムラヨウイチ]
1941年、東京都出身。青山学院大学文学部卒業。1963年にフジテレビへ入社。主として編成局に在籍し、退社後の現在まで、『鬼平犯科帳』『御家人斬九郎』など30本以上の連続ドラマと、『阿部一族』『運命峠』など90本以上の単発ドラマを手がける。1999年、第36回ギャラクシー賞テレビ部門特別賞を受賞。著書に、第13回尾崎秀樹記念・大衆文学研究賞を受賞した「実録・テレビ時代劇史」(東京新聞出版局)などがある

春日太一[カスガタイチ]
1977年、東京都出身。日本大学大学院博士後期課程修了(芸術学博士。テーマは「一九七〇年代の京都撮影所における時代劇製作の諸相」)。時代劇を中心にした日本の映画・テレビドラマの研究家。失われつつある撮影所文化を後世に残すべく、当事者たちへの聞き書きをライフワークにしている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

たくのみ

11
「民放は、テレビ的民主主義だった。時代劇が消えてごらんなさい。寂しいもんですよ。」春日太一さんがまとめたのは、能村庸一さんという「テレビ時代劇」の生き証人のインタビュー。時代劇の歴史の生き証人としての貴重な記録だ。「映像京都」の解散を見て、春日さんは「もはやこれまで」と感じた。レギュラー番組が消え、特番の数も激減している地上波の状態。しかし能村さんは「テレビ時代劇は、消えない」という。時代劇に対する熱い信念。でも、どうしたら生き残っていけるのか。多くの人の知恵と力が必要だ。2016/12/24

あんPAPA

3
能村庸一氏が時代劇作成に関わってこられた来し方を一人称で綴ったもの。TV局や制作会社のカラーに拠っても様々な違いがある事が判った。此処からは愚痴になるが、最近の時代劇はセットがキレイ過ぎる。障子が破れていない、壁や屋根が崩れていない。そういった観点で大昔の時代劇を見ると白黒で迫力もあり、背景ももうボロボロそんな所に変に「スゲェー」と感心してしまう。2020/11/18

shushu

1
アナウンサーとして入社し、後にプロデューサーとして時代劇制作に関わった能村氏の語り下ろし。時代劇の中心が映画からTVドラマに移り、そのTV時代劇も視聴率調査方法の変更によりスポンサーがつかなくなってレギュラー番組が成立しなくなってゆく。。その変遷、諸行無常ですな。 全く時代劇を見ていないけど、俳優さんたちや監督との個々のエピソードも面白い。2018/02/03

しまめじ

1
業界苦労話時代劇編。この本をまとめている春日太一さんのほとばしる情熱がかいま見える本でもある。時代劇をやりつづけてきたプロデューサーから、これだけの証言を引き出したのが、全盛期を知らない若い人だ、ということが素晴らしい。大河50年の歴史の本と合わせて読むと、互いの局の栄枯盛衰が表裏一体であることもよくわかる。皮肉にもフジの時代劇の歴史をNHKのBS時代劇が守り続けているあたり、テレビ時代劇も伝統芸能入りしちゃってるのかもしれないなー。SⅢなんてフジかテレ東の企画だもんね…。2013/05/21

やいとや

0
こんな本があったことすら知らなかったが春日太一らしい労作!必殺シリーズ終了の寂寥感を、松竹スタッフの「鬼平犯科帳」(とテレ東「付き馬屋おえん」)が埋めてくれただけでなく、古い時代劇を見始め大映映画に傾倒していた頃に、リアルな江戸をテレビで見て、ワクワクさせられた。「阿部一族」はなぜテレビでこれが?とただただ驚きだったし、「雲霧」のテーマ音楽は今でも映像とともに浮かんでくる。「斬九郎」「夜桜お染」のケレン味も楽しかった。時代劇の面白さをすべて教えてもらったと思う。巻末の石橋蓮司との対談がとてもいい。2016/01/02

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/1283705
  • ご注意事項

最近チェックした商品