出版社内容情報
2024年8月、国内でも広く知られる某大手出版社が大規模なサイバー攻撃を受けるという衝撃的な事件が発生しました。この攻撃により、同社が運営する複数のWebサイトが長期間にわたって利用できなくなるという甚大な被害が発生し、社会に大きな混乱をもたらしました。出版業界の中でも老舗として信頼を集めてきた同社が、サイバー攻撃によってあっさりと機能を停止させられた様子に、多くの人々が驚きを隠せなかったのではないでしょうか。
サイバー攻撃の巧妙さとその威力が、もはや一部の企業や組織だけの問題ではないことを、この事件はまざまざと示しています。
近年、サイバー犯罪はますます巧妙化・悪質化の一途をたどっており、企業や官公庁といった大規模組織だけでなく、我々一般市民もその標的となる危険性が高まっています。
ネットバンキングやSNS、オンラインショッピングなど、日常生活のあらゆる場面でインターネットを利用する現代において、サイバーセキュリティの知識は誰にとっても必要不可欠なものとなりつつあります。「自分には関係ない」「狙われるほど重要な情報は持っていない」と思っている方こそ、リスクにさらされていることに気づかないまま被害に遭ってしまう可能性があるのです。
こうした状況を受けて、本書ではサイバーセキュリティの重要性を改めて認識していただくとともに、実践的な対策方法を詳しく紹介します。
まずは、サイバー攻撃から身を守るために必要な基本的なセキュリティ知識を解説し、パソコンやスマートフォンを利用する上での注意点を具体的に取り上げます。たとえば、データの暗号化やアクセス権限の管理、ウイルス対策ソフトの選び方、安全なパスワードの作成方法とその管理術など、すぐに実践できる対策を数多く紹介しています。
さらに、ここ数年で実際に発生した最新のサイバー犯罪の事例も取り上げ、どのような手口で攻撃が行われたのかを分析しています。クレジットカードの不正利用や、業務用ソフトウェアの脆弱性を突いたランサムウェアの被害、コネクテッド・カーを標的とした攻撃など、リアルな被害例を通して、サイバー攻撃の実態に迫ります。
本書を通じて、読者の皆さまが自らの情報を守る意識を高め、日々の生活や業務の中でセキュリティ対策を実践できるようになることを願っています。サイバー空間において自分自身を守るために、正しい知識と備えを今こそ身につけておきましょう。
【目次】
■安全なパスワード管理術
■襲い来るサイバー攻撃から自分を守る
■ウイルス対策ソフトの選び方
■データ保護の必要性と対策ポイント
■スマホとタブレットを安全に使うためのセキュリティ対策
■パスワード解析ソフト
■今さら聞けない VPN
■最凶のスパイツールとなった「ターゲティング広告」
■世界最大のボットネット「911 S5」の解体
■現実の脅威となりつつある「AI」の「脱獄」
内容説明
サイバー犯罪は年々悪質化し、我々のような一般市民にとっても他人事ではありません。本書では、サイバー犯罪から身を守るための基本的なセキュリティ知識から始まり、データの暗号化とアクセス管理の重要性、ウイルス対策ソフトの種類と選び方などを解説。安全なパスワードの管理術と漏洩対策や、スマホやタブレットの安全対策を紹介します。
目次
第1章 襲い来るサイバー攻撃から自分を守る
第2章 ウイルス対策ソフトの選び方
第3章 データ保護の必要性と対策ポイント
第4章 安全なパスワード管理術
第5章 パスワード解析ソフト
第6章 スマホとタブレットのセキュリティ
第7章 リモートアクセスのセキュリティ
第8章 最凶のスパイツールとなった「ターゲティング広告」
第9章 「無料VPN」に潜む罠
第10章 脆弱性が蘇る「Windows Downdate」
第11章 悪意ある人物に乗っ取られバックドアを混入された「XZ Utils」
第12章 新たな自動車ハッキング
第13章 テイクダウンから“復活”したランサムウェア「LockBit」
第14章 現実の脅威となりつつある「AI」の「脱獄」
第15章 クレジットカードの不正利用を防げるか?