内容説明
「他者」なくしては原理的に成り立ちえない「自己」という不安定な存在。その「自己」の不可思議な内奥を、「中道的自己」、「与格的自己」の補助線を引くことを通して新たに辿りなおし、自己と他者が互いに基礎づけ合いながら分節化して出現してくる以前の絶対的生=ゾーエーにまで遡って考察した刺激的な論考集。
目次
対談・「自己」と「他者」
1 自己―語りとしじま(偶然・自己・自然―妄想知覚に関する一試論;自己という概念に含まれている矛盾;自分が自分であるということ;物語る自己/物語られる自己)
2 他者の諸相、他性の諸相(誰かがそこから呼びかけてくる場所について―がん看護専門看護師へのインタビューから;解離における離隔の諸相―離脱・融合・拡散;思い出せない他者・忘れられない他者;統合失調症における他者と強度―パースペクティヴからアスペクトへ)
著者等紹介
木村敏[キムラビン]
1931年生まれ。京都大学名誉教授。河合文化教育研究所主任研究員・所長。精神病理学
野家啓一[ノエケイイチ]
1949年生まれ。東北大学大学院文学研究科教授。現代哲学、科学哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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