内容説明
著者は河合塾の英語科を担当し、1980年代後半から三十余年にわたって多くの若者の支持を得てきた。同時に河合文化教育研究所で「ドストエフスキイ研究会」を主宰し、教え子である大学生や社会人と学ぶ場を共有し続けた。そこで出会った若者たちを中心とする約六十名の青春を振り返り、現在にも続く彼らとの交流をまとめた第一部。そして、著者の少年時代から、とりわけ1960年代の浪人時代から三十代にかけての煩悶と覚醒が、塾の恩師の導きの許にあったと語る第二部。その恩師小出次雄とその師である西田幾多郎との師弟関係は、著者への厳しくも慈愛に満ちた関係にも受け継がれ、ついにドストエフスキイを軸として河合塾という予備校空間で奇跡的にリレーされたのだ。その百年近くにわたる「教えのかたち」のドラマがこの書にはある。
目次
予備校空間に於けるドストエフスキイ
第1部 「予備校graffiti」―私が出会った青春
第2部 「絶対のリアリティ」の探求―様々な問いとの出会い(参考資料(1)公開講演会・パンフレット
参考資料(2)雑誌「聖髏(ゴルゴタ)」1表紙
話者からのメッセージ
「この炎を超えるものはあるのか?」―祖父を燃やす炎
「東京には何があるのか?」―「田舎」と「都会」、そして「田舎者」 ほか)
著者等紹介
芦川進一[アシカワシンイチ]
1947年、静岡県に生まれる。東京外国語大学フランス語学科卒業。東京大学大学院人文科学研究科比較文学比較文化学科博士課程修了。津田塾大学講師を経て、河合塾英語科講師・河合文化教育研究所研究員。専門はドストエフスキイに於けるキリスト教思想(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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