目次
1(美しい火事;白鼠;梅酒作ろう ほか)
2(ユーモアの夕もや;うずまき;光はりはり ほか)
3(倒木;馬追;たこたこ ほか)
著者等紹介
久永草太[ヒサナガソウタ]
1998年宮崎市に生まれる。2016年第6回牧水・短歌甲子園準優勝。2023年連作「彼岸へ」で第34回歌壇賞、連作「右のおなかが痛いねえ」で第23回心の花賞を受賞。獣医師免許取得(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ふう
59
恥ずかしながら命の部首は〈ひとやね〉だと思っていました。《そりゃそうさ口が命の部首だから食べていく他ないんだ今日も》筆者は獣医学科を卒業して動物病院に勤める医師。そして高校時代から短歌を詠んでいた歌人です。解剖実習で命と向き合うときの思いを詠んだ歌には、読んでいる側も命の切なさについて考えさせられます。《生かすためときには殺すために打つ麻酔の針のながながし夜》アルバイトで幼稚園の手伝いをしていた頃のユーモラスな歌。弱っていく祖父母をやさしく見守る歌。繊細で温かく独特の感性が伝わってくる歌集です。2025/08/08
とよぽん
41
タイトルに惹かれて。20代の歌人が瑞々しい感性とユーモアで詠んだ歌集。久永草太さんの登場がうれしい。といっても、彼は高校生の頃から短歌を作り、全国的にも知られていた方だったのだ。獣医というお仕事で、人間だけでなく多様な生き物と日々接する生活が歌に向かわせるのだろう。今後も楽しみ。2025/07/16
Noy
2
ものすごく短歌の上手い人だ……。ユーモアもあり、魅力的な作者なのだろうと思う。2025/06/08
仁藤
2
「わたし死んだらあんたの家に湧く蠅に生れ変って林檎を探す」89点2024/12/23