内容説明
戦後歌謡史の第一歩を刻む「リンゴの唄」。焼け跡の虚脱状態の中に響きわたった歌声は、今なお鮮烈である。だが、並木路子の私的部分を知る人は少ない。「赤いリンゴの会」を自ら発足させ、至福の時間を共有した著者ならではの作品!「晩年の並木路子の魅力的人柄」が生きいきと伝わってくる。標題ほか「懐メロと平和と愛と懐郷随想」をテーマにまとめた徒然考エッセイ十編収録。著者独自の人生観・人間観・社会観・宗教観等々…これは現代版・徒然草。人生の応援歌として…読む人の心を癒してくれる珠玉のエッセイ集。
目次
第1編 疎開地で母と歌ったリンゴの唄(戦争寡婦一家の敗戦直後)
第2編 戦争・平和・人間そして愛!(戦乱空襲下の東京出生)
第3編 野良猫達との交遊愛(地上の万物すべてに愛を)
第4編 男の純情詩集と夫婦愛の重み(白根一男と懐メロ狂仲間)
第5編 晩年の「人間・並木路子」(「赤いリンゴの会」の想い出)
第6編 心の空洞感と藤沢周平(「偲ぶ会・二周忌」に思う)
第7編 越後・新井市「懐郷の詩」(初の中学同級会と友情)
第8編 故郷と親鸞・恵信尼(浄土真宗と信心について)
第9編 雪国の「はんの木の風景」(忘れ難き疎開地への郷愁)
第10編 第二の故郷「国立&国分寺」(単身上京から転々流浪の人生)
著者等紹介
石野昭雄[イシノアキオ]
1942年東京都生まれ、戦中の二歳時に強制疎開。新潟県新井市出身。1969年明治大学商学部卒業。以降、自由人かつ流浪の民を標榜し、公証人役場・開発業・出版社・新聞社・不動産業などを転々、波乱万丈の人生体験を重ねる。1985年株式会社ブレーン企画を創立、代表取締役として現在に至る。2000年並木路子の後援会「赤いリンゴの会」を、自ら発足させ、その代表世話人として今も年一回「偲ぶ会」を企画開催
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