出版社内容情報
人のよい花売りのセンパチュンチュンは、よくばりなハンバチェンにだまされ、なにもかも失ってしまいました。ところが、ある晩、センパチュンチュンが古い社にいたところ、人の言葉を話すけものたちが、つぎつぎとやってきました。出なくなってしまった城の王子の声や、見えなくなってしまった王の片方の目をなおす方法、
枯れた水場に再び水を湧き出させる方法を耳にしたセンパチュンチュンは……。
内容説明
人のよい花売りのセンパチュンチュンは、よくばりなハンバチェンにだまされ、なにもかも失ってしまいました。ところが、ある晩、センパチュンチュンが古い社にいたところ、人のことばを話すけものたちが、つぎつぎとやってきて…。社にあらわれたのは、人の言葉を話すけものたち。雄大なヒマラヤ山脈の村に伝わる、奇想天外なむかしばなし。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たくさん
2
ネパールヒマラヤチベットといえば神秘的で穏やかなイメージがあるがこのお話も人がいいセンパチュンチュンの誠実さが報われる話でいいなあと思わされます。はなさかじいさんのもとの話のような同じものを同じようにしようとしても悪意あるものは淘汰される勧善懲悪的なものは心打ちます。今の世も私利私欲の酷い人は淘汰されてほしいなって思います。2025/04/13
かはほり
2
ネパールの昔話。昔話の定石である勤勉で正直者と人を騙す悪人が登場。3回の事件の繰り返しがちゃんとあるのもお約束。それでも面白い話だった。かなり恐ろしい話なので、絵が優しすぎでちょっと合っていないような気が…。私が「プンクマインチャ」のイメージ引きずられすぎなのか???2025/05/05
チタカアオイ
1
【図書館】2025/06/08
mayuri(Toli)
0
人の良い花売りセンパチュンチュンはよく深い隣人に騙されてしまいますが….。大好きな茂市久美子さんの描くネパール、ヒマラヤの物語。このお話で重要な位置にあるケサル神については、チベット叙事詩のケサル王伝に詳しい。正しい良き心を持つものは報われるというお昔ながらの教訓のお話で、読んでいて自然への畏怖も感じられる良書です。世界の民話の入り口にも良さそう。センパチュンチュン、読むまでずっと女の人だと思ってたので、そこは視野狭窄であり、反省である。2025/07/15