内容説明
ブルーはくらい森のおくに、ひとりですんでいます。ほんとうはおひさまのひかりをあびたいと、おもっていましたが、もう長いこと、とぶことも、うたうこともわすれていました。あるばん、森に見なれない鳥がやってきました。はじめは気がつかなかったブルーでしたが…。ブルーの心の細やかな変化が、美しいイラストで描かれています。
著者等紹介
テッケントラップ,ブリッタ[テッケントラップ,ブリッタ] [Teckentrup,Britta]
ドイツのハンブルクで生まれる。ロンドンのセントマーティンズ・カレッジおよびロイヤル・カレッジ・オブ・アートで学び、絵本作家として活躍。ベルリン在住
三原泉[ミハライズミ]
宮崎県生まれ。東京大学文学部卒業。出版社勤務をへて、英米児童文学や絵本の翻訳などを手がけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
160
真っ暗闇の中で浮かび上がる、ブルー。陽の光が届かないほどの森の奥深くで、その色は何のために在るのだろうか。輝きを失ったものは、どの世界からも取り残されてしまうのか。何処にでも空はあるはずなのに、見えるものにしか見えないのだろう。辺りには音もなく、助けたい、飛びたいと思っていても、取っ手のない扉を開けることの難しさは、直面しないとわからないのだろう。ノックをして驚かせてしまうくらいなら、そっと近づいて待ち続けるしかないのだろう。幸せのイエローが救いの光となるまでは。絵も物語も素敵な一冊をよろしければどうぞ。2024/11/29
シナモン
144
暗い森の奥にたった一人で住んでいる鳥のブルー。飛ぶことも歌うことも、どうやってそこから出るかも忘れていた。そこにある日、イエローが現れて…。とても良かった。物語も良かったけど、絵が、色合いが素晴らしい。光の粒がだんだんブルーに近づいて、二人のまわりに、森に溢れていくところに感動した。美しい一冊。2021/11/11
ままこ
98
暗い森の中、心を閉ざしていたブルー。そこへやって来た不思議な鳥イエロー。ブルーは最初イエローの存在に気付かずにいたが…。暗闇をほのかに照らす三日月。ダークな色合いからページをめくるにつれ、徐々に明るさが増していく色のコントラスが素晴らしい。ラストページ思わず目を細めるくらい鮮やかで美しい絵本。2020/05/23
MI
90
鳥のブルーはひとりぼっちで森に住み、飛ぶことも歌うことも忘れてしまいました。ある日、イエローが森にやってきて少しずつ森に変化が出てきて、、。すごく綺麗な風景。鳥の歌声もキラキラと絵で表現されていてよかった。2023/09/05
yukision
82
森の奥で独りぼっちの青い鳥,ブルー。ゆっくりと時間をかけて傍に寄り添ってくれる黄色い鳥のイエロー。イエローの周りに広がる明るさにブルーが少しずつ包まれていき…。美しい絵にも強く魅せられた。2021/11/25