内容説明
「餅が焦げへんようにしてください」夢のなかで富士山に頼んだおとんのしょうもない願いが叶ってしまった!もうひとつ、富士山は願いを叶えてくれるというが…。
著者等紹介
たなかしん[タナカシン]
画家/絵本作家。1979年大阪生まれ。絵の下地にアトリエのある明石の海の砂を使い、独特のマチエールを生みだし描く。画家として活動するかたわら2002年頃から絵本を描き始め2005年台湾のGrimm Pressから『くまさんのチョコ(功克力熊)』で絵本作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
38
おとんとぼくの掛け合いが良いですね。おとんの初夢がまさか現実になるとはね。楽しく読めました。2023/08/02
うー(今年も遅くなります)
19
おとんのふざけた初夢がまさかの現実に。「餅が焦げないよう」願うおとん(笑)。おとんと息子、ボケとツッコミの応酬で軽いテンポで読めるけれど、心の中で整理しきれていない悲しみや辛さに目を向け、願いや現実を真っ直ぐに考えるこの親子が良い。「心の分量は決まってる。そんな大事な場所に憎しみなんて置いとく隙間はない」と言うおかん、ちょっと良い人過ぎない?。。みんながしあわせを感じられる心を持てる世界になると良いな!2021/07/25
ヒラP@ehon.gohon
17
奇抜でとりとめのない関西コメディのようなお話です。 お盆に使う茄子の牛、口をきく富士山、お餅が焦げないようにしてくださいなどというしょうもない願い事、とんでもない始まりに驚いていたら、次第に死んでしまった母親を思い出した人情話に移り変わっていきます。 吉本喜劇のようなお話ですが、じんわり涙腺を刺激されてしまいました。 ふたつめの願い事に期待してしまいましたが、なるほどと思わせる結末でした。2020/05/01
のり
15
初夢が本当になり、餅が焦げない世界になる(笑) おとんと僕の関西弁の掛け合いが面白い、でも切なくほろりとくる。あとがきまでちゃんと読んでほしい。小学生から大人まで楽しく読める。おすすめ。2022/08/10
スイ
14
タイトルから内容がまるで想像できないのだけど、読み終わると胸に染みる…。 茄子牛ー! 関西弁でリズム良く進む父と息子の会話が、とても心地好い。 次第に二人の心の穴が明らかになっていっても、空気は変わらないのが良かった。 友達のエピソードも、短いのだけど充分に伝わり、胸が締めつけられる。 一体どこから思いついたのかという突飛な発想と、丁寧で地に足のついた心理の描き方のバランスが絶妙。 他の作品も読んでみたい。2020/10/19
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