内容説明
ぼくは、いま、みんながいる世界からずっとずうっと、遠いところにいる。ここは土と岩でおおわれた世界。赤い惑星―火星だ。ぼくの名前はキュリオシティ。ぼくはどうして生まれたのか。どうやって、こんなところまでたどり着いたのか。ぼくは何をしに来たのか。ぼくはどうしてキュリオシティとよばれているのか。―これは、ぼくの物語でもあり、そして、きみたち人類の冒険と探求の物語でもある。
著者等紹介
モートン,マーカス[モートン,マーカス] [Motum,Markus]
イギリスとノルウェーにルーツを持つ、新進気鋭のイラストレーター。UCA芸術大学でイラストレーションを学び、在学中に絵本の魅力を再発見する。2012年に卒業した後は、イギリスのブライトンを拠点に、大判で色彩豊かな絵本やイラストを発表し注目を集めている
松田素子[マツダモトコ]
1955年山口県生まれ。編集者、作家。偕成社にて雑誌「月刊MOE」の創刊メンバーとなり、同誌の編集長を務めた後、フリーランスとして絵本を中心に活動。サイエンスの分野での著作も多い
渡部潤一[ワタナベジュンイチ]
1960年福島県生まれ。理学博士。自然科学研究機構国立天文台副台長、教授。総合研究大学院大学教授。国際天文学連合副会長。流星、彗星研究の傍ら、講演、執筆、メディア出演などで活躍。著書多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
たまきら
36
好奇心という名のMars roverの語りによる、壮大な人間の好奇心とその結晶である「キュリオシティ」の話です。不可能を実現させてきた人々の好奇心にただただ感動。自分の好奇心は宇宙という大きいものよりも細胞や原子といった小さいものに流れがちですが、どちらも私たちを構成しているものという意味で同じです。全ては私たちの知りたい、が原動力なんだもんなあ!2021/11/12
ほんわか・かめ
23
表紙のキュリオシティの瞳に親子で射抜かれてしまいました(*^^*) 火星で探査にはげむキュリオシティ。彼が開発され運用に至るまでを自身で語ってくれる絵本。私が一番知りたかったのは、どのように火星に着陸したのか。そこも詳しく楽しく知れて、大満足の一冊になりました。〈2019/BL出版〉2020/07/30
絵本専門士 おはなし会 芽ぶっく
22
すごく面白かったです。火星の地質調査をしているローバーの、開発から火星着陸、そして現在も動き続けていることが描かれています。大きめの本でおはなし会にはちょっと重くて(笑)無理かも? 宇宙への夢や憧れがここまで現実になっているんだ!ということを知る事が出来ます。 【時間と宇宙と不思議な世界ーファンタジーや宇宙を楽しむ】2019/03/30
Cinejazz
21
NASAが名前を募集したマ-ズ・ローバ-(火星探査車)は、カンザス州の12才の女の子が応募した<キュリオシティ(CURIOSITY 好奇心)>に決定され、火星の環境・地質・生命存在の調査をミッションとして、2011年11月に打ち上げられ、翌年8月火星に無事到着した!・・・人類の果てしない探求心は、地球から6億キロ離れた火星からの鮮明な映像を見て実感し感動する反面、人種差別、紛争、戦争の絶えることのない地球人の愚かな行動を嘆かざるを得ない。2022/05/25
けいねこ
19
「スピリット」、「オポチュニティ」、そして、「キュリオシティ」(好奇心)。人類が宇宙にどんな夢をみているのかがわかる。研究室が火星を歩いているようなものだというキュリオシティ。それほどの技術と私の日常が、遠く遠くではあるけれど、同じ時間のなかでつながっている。それがすごいと思った。2021/03/13