内容説明
モグラはまいばん、空を見あげてまんてんにかがやくうつくしい星たちをながめるのがすきでした。「あの星たちがぼくのものになったらいいのにな」すると…
著者等紹介
テッケントラップ,ブリッタ[テッケントラップ,ブリッタ] [Teckentrup,Britta]
ドイツのハンブルクで生まれる。ロンドンのセントマーティンズ・カレッジおよびロイヤル・カレッジ・オブ・アートで学び、絵本作家として活躍。ベルリン在住
三原泉[ミハライズミ]
宮崎県生まれ。東京大学文学部卒業。出版社勤務をへて、英米児童文学や絵本の翻訳などを手がけている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヴェネツィア
295
作(文と絵)はブリッタ・テッケントラップ。ハンブルクに生まれ、ロンドンで美術を学んだ。お話は、モグラが流れ星にかけた願い事をめぐる顛末を語る、ややめずらしいもの。ただ、絵本の値打ちはやはり絵にあるだろう。特殊な紙にポスターカラー(?)で描かれ、独特の風合いを出している。また、もうひとつ特徴的なのは全ページが夜のシーンで終始すること。星が美しく輝き、モグラをはじめ、動物たちの切り絵風の造型が効果的だ。2023/12/07
シナモン
139
輝く星を独り占めしちゃったモグラのお話。過ちに気づいて森のみんなといっしょにはしごを使って夜空へ星を返します。空へ伸びるハシゴ、地中のモグラの家にキラキラと輝く星。次のページには光を失った真っ暗な森。優しそうな森の仲間たち。深くて温かい色合い。お話も良いけど、テッケントラップの絵が素敵過ぎる一冊でした。2021/12/09
モリー
59
素敵なファンタジー絵本。絵の美しさとストーリーに心が浄化されました。『いのちの木』で知った作家の絵本です。絵は断然こちらの方が私の好みでした。2019/11/20
とよぽん
51
図書館で見かけて再読。やはり絵が素晴らしい。ねがいごと、何を誰のために願うか・・・それが大事。2023/03/25
chiaki
43
夜の空に浮かぶ星が大好きで、全部自分のものにしてしまったモグラくん。でも夜空にひとつも星がなくなってしまったことで他の動物たちが困ってしまって…。独り占めしちゃったことを素直に打ち明けるモグラくんがいとおしいです。とても勇気のいることだと思う。森の動物たちもモグラくんの想いに優しく応えてくれる素敵な仲間たち。満天の星たちを眺める幸せを、1人じゃなく大切な仲間と共有できることはもっともっと幸せだよね。読み聞かせにも使えそうな1冊。2020/06/10