内容説明
年のいった夫婦には子どもがありませんでした。大きな満月の夜、外へでるとまるで月のしずくのような雨がふたりにふりそそぎました。雨があがったとき草むらの中にふたりが見つけたのは…。かけがえのないものへの惜しみない愛情をしっとりとした文章と上質な絵でつづったファンタジー。
著者等紹介
メルメッド,ローラ・クラウス[メルメッド,ローラクラウス] [Melmed,Laura Krauss]
ニューヨーク市出身。大学では社会学を学び、大学院では幼児教育を専攻。現在は、アメリカのワシントンD.C.で夫と3人の子どもと暮らす。詩や絵本の創作のほかに、小学校などで読み聞かせをしたり、創作のワークショップなどの活動を積極的に行っている
ラマルシェ,ジム[ラマルシェ,ジム] [LaMarche,Jim]
アメリカのウィスコンシン州生まれ。大学では生物学を専攻したが、美術の道を選ぶ。現在はカリフォルニア州サンタクルーズで、妻と3人の子どもと暮らす
灰島かり[ハイジマカリ]
国際基督教大学卒。1994年に渡英してローハンプトン大学院で児童文学を学ぶ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
小夜風
17
【図書館】満月の晩に降る雨は月のしずくって言うんだそう。子どものない年のいった夫婦が満月の雨に打たれていると、月の光に輝く水溜まりに親指ほどの赤ちゃんが12人も!夫婦は赤ちゃんたちを育てますが、何故か災難ばかり降りかかりますが、夫婦は赤ちゃんたちを守り抜きます。そして……。絵が凄く良い♪夫婦が赤ちゃんたちを心から愛し慈しんでいるのが伝わってきます。かぐや姫みたいに悲しい場面で終わらず、その後の家族の様子が描かれているのも良かったです。2015/04/28
みーなんきー
16
子どものいない夫婦に月のしずくから子ども達が。2人きりの時とは全く表情の違う2人、毎日イキイキと子ども達を守るために奔走する。その優しい顔や目の光が素晴らしく美しい絵本。きれいな心の2人にはやがて、とても良いご褒美が。2016/09/12
ケニオミ
4
満月の夜に降る雨は月のしずくです。子供を授かりたい中年の夫婦は、ある満月の夜月のしずくを受け取ります。小指ほどの大きさの12人の赤ちゃんです。夫婦はその赤ちゃんを慈しみながら育てます。しかし、あたかも赤ちゃんの命を狙うような出来事が次から次へと起り、終いには赤ちゃんと高価な宝石との交換を願う人物まで現れ・・・。何だかかぐや姫のようなお話しなのですが、中年夫婦の赤ちゃんに対する愛情の強さが随所に現れ、とても好感の持てる絵本でした。表紙で分かると思いますが、ストーリーにぴったりの挿絵でした。一押しの絵本です。2013/11/30
ヒラP@ehon.gohon
3
満月の夜の雨が老夫婦にもたらした小さな子供たち。 老夫婦の表情と小さな子どもたちの愛らしさにうっとりしてしまいました。 子どもたちを育てるためのアドベンジャーは、いかにも外国テイストです。 幾多の試練ののちに、子どもたちは月に帰り、その代わりに老夫婦は本当の娘を得ることができました。 展開の面白さと人生を感じさせる老夫婦の表情に、何度見ても心が和んでくるファンタジック絵本です。 2013/11/18
たつった
2
親指ほどの赤ちゃん12人。こりゃたまらんかわいさ!!美しい景色、温かい色合いも魅力。でも何より老夫婦の生きる新たな喜びが伝わってくるし、必死さ、健気さが浸みる。2013/10/12
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