ひみつの川

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  • サイズ B4判/ページ数 1冊(ペ/高さ 29cm
  • 商品コード 9784776405672
  • NDC分類 E
  • Cコード C8798

内容説明

大きな魚がすむというひみつの川。そこは、森のおくのおく。ただ、鼻の向く方向に行けばいい、という村の賢人の言葉をたよりに、少女カルパーニャは、ひみつの川を探しに出かけました。食べ物のない、村のきびしい生活をなんとかするために。美しい森、ふしぎな動物たち、そして、きびしい現実に立ちむかう詩が大好きなひとりの少女―圧倒的な魅力で、読者を幻想的な世界に導く1956年ニューベリー賞オナーブック、2012年ボローニャ・ラガッツィ賞優秀賞受賞作。

著者等紹介

ローリングズ,マージョリー・キナン[ローリングズ,マージョリーキナン] [Rawlings,Marjorie Kinnan]
1896年、ワシントンD.C.生まれの作家。人里離れた自然やそこに暮らす人々の生活をテーマにした作品が多い。The Yearlingで、1939年ピューリッツァー賞を受賞。『ひみつの川』(The Secret River)で1956年にニューベリー賞オナーブックとなる。The Yearlingは日本では『子鹿物語』『鹿と少年』などと訳され、アニメ化され人気を呼んだ。1953年没

ディロン,レオ[ディロン,レオ] [Dillon,Leo]
1933年生まれ。『どうしてカはみみのそばでぶんぶんいうの?』(ほるぷ出版)と『絵本アフリカの人びと―26部族のくらし』(偕成社)でコールデコット賞を連続して二度受賞。『人間だって空を飛べる―アメリカ黒人民話集』(福音館書店)でコレッタ・スコット・キング賞を受賞するなど受賞歴多数。ニューヨークのブルックリン在住

ディロン,ダイアン[ディロン,ダイアン] [Dillon,Diane]
1933年生まれ。『どうしてカはみみのそばでぶんぶんいうの?』(ほるぷ出版)と『絵本アフリカの人びと―26部族のくらし』(偕成社)でコールデコット賞を連続して二度受賞。『人間だって空を飛べる―アメリカ黒人民話集』(福音館書店)でコレッタ・スコット・キング賞を受賞するなど受賞歴多数。ニューヨークのブルックリン在住

小島希里[コジマキリ]
1959年東京生まれ。翻訳家。低年齢向けの読み物ほか、多数の訳書がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

MI

89
フロリダの貧しい国の生計は漁師。魚が取れなくなり、貧しい生活を送っていた。カルパーニアという女の子が父が魚が取れなくなったと明日の暮らしを心配しているのを見て、村で1番賢いマザーアルバーサにどうしたら魚が取れるか聞きに行く。ひみつの川を探すといいと教えられ、彼女は愛犬と一緒に旅にでる話。作者はフロリダで過ごし、舞台の大半は南部の話。南部の田舎暮らしの現実を表現豊かに記録した作家として評価されている。本書も1956年にニューベリー賞に選ばれている。貧しくても少女には歌を歌って勇気と優しさに満ちた絵本。2023/09/09

たま

60
読書メーターのご感想に惹かれて。アメリカ南部の湿地帯に住む少女が、両親と地域の暮らしを助けようと物知りアルバーサに教えられた秘密の川を尋ね当て、たくさんナマズを釣るお話。童話の王道プロットでアンリ・ルソーふうでもありまた50年代モダンふうでもある挿絵が面白い。この少女はアフリカ系アメリカ人。南部の黒人の厳しい暮しは『ザリガニの鳴くところ』や『骨を引き上げろ』などで覗い知るところだが、それより前1955年に少女のためにこんな絵本が書かれていたとは不思議の感が深い。2024/01/22

市太郎

50
私の好きな「仔鹿物語」の作者が唯一子供向けに書いた絵本。詩人になることを運命づけられている少女は家族と森で生活している。貧しい者にとってきびしい時代がやってきたと父に告げられた少女は少しでも楽にしてやろうと魚を釣ろうと考える。物知りの老婆に聞いたひみつの川を見つけに犬のバシャウマと森の中を探索するが・・・。森は生きているのだと感じさせてくれる絵は作者の厳しくも優しい自然と共生のテーマと良く合っている。少女は知恵と勇気を振り絞ってきびしい時代と対峙する。やがて訪れる恵みの経験はいつまでも少女の心に刻まれる。2014/05/31

gtn

21
貧しいことと不幸、富めることと幸福は、あまりリンクしない。しかし、母が娘に授けようとした知恵と想像力は、より善く生きるための必須アイテム。2022/02/16

遠い日

11
カルパーニアがたった一度だけ訪れることができた「秘密の川」。まるで夢のような体験なのに、それはリアルな「厳しい時代」を乗り越えるためになされたもの。そのギャップが、とても新鮮。そんな思いを抱いての川探しだったのに、まるでおとぎ話のようなできごとが美しい印象を残す。忘れがたい「秘密の川」を心に抱くカルパーニアの豊かなイメージがラストで鮮やかに光る。2014/07/18

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