内容説明
「みなさん、ようこそ、わがサーカスへ。いまからすばらしいショーのかずかずをごらんにいれます。まず最初に世界一おかしいピエロとがんこなロバでございます」サーカスのオーナーは、むちをパチッとならして、ショーの始まりをつげました。ところが、ピエロもロバもただそこにたったまま、すこしも動きません。オーナーが「ほら、いつものようにとびはねるんだ!」と大声でどなると、ピエロは「いやだ」といいました。ピエロとロバとそのなかまたちはウソだらけのサーカスをきっぱりとやめました。みんなのほんとうの旅はそこから旅まったのです。みんなで力をあわせて、あたらしいサーカスをたちあげようじゃないか。ピエロとロバ、ウマとキリン、ライオとイヌもいっしょにつれだって、いままでにないおどろきにみちたショーを、ゼロからつくる。ほんとうの自分というものは立ちあがって初めて見つかる。
著者等紹介
ダムヤン,ミッシャ[ダムヤン,ミッシャ][Damjan,Mischa]
1914年、セルビアのベオグラードに生まれる。ベオグラード大学で法学を学び、パリのパンテオン・ソルボンヌにも留学して、弁護士となる。第二次世界大戦中、ナチス・ドイツに抵抗して補虜にされ、収容所で三年を過ごす。やがて脱出に成功して、スイスへわたる。戦後、創作活動を開始、すぐれた童話と絵本を多く生み出す。1961年、出版社Nord‐S¨udを設立
カスティ,ギアン[カスティ,ギアン][Casty,Gian]
1914年、スイスのツォーツに生まれる。バーゼルとパリで美術を学び、とりわけガラス絵の技法をきわめる。20世紀のスイスを代表する画家
ビナード,アーサー[ビナード,アーサー][Binard,Arthur]
1967年、アメリカのデトロイトに生まれる。コルゲート大学で英米文学を学び、卒業と同時に来日。日本語での詩作を始める。『釣り上げては』(思潮社)で中原中也賞、『ここが家だベン・シャーンの第五福竜丸』(集英社)で日本絵本賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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