内容説明
漂流物―やがて、それはどこかの浜辺にうちあげられることだろう。そして、それを見つけた者はとても驚き、だれかに伝えずにはいられない。ウィーズナーがあなたに伝えたい世界とは…。2007年コールデコット賞受賞作品。
著者等紹介
ウィーズナー,デイヴィッド[ウィーズナー,デイヴィッド][Wiesner,David]
アメリカ・ニュージャージー州ブリッジウォーター生まれ。ロードアイランド・スクール・オブ・デザインでイラストレーションを学ぶ。1992年『かようびのよる』(徳間書店)、2002年『3びきのぶたたち』(BL出版)、2007年『漂流物』(BL出版)で、コールデコット賞を3度受賞。現在は、フィラデルフィアに妻と二人の子供たちと暮らす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
226
なんて素敵な絵本なの。海辺のひとときに表現力あふれれば伝える言葉はいらない。ウィーズナーはいつも好奇心溢れる絵を描くけれど、虫眼鏡を片手に砂浜で漂流物を見つめている少年が見つけたものは、夢の彼方へと導いてくれる。想像を越える喜びは大きな海を越えてまた誰かの手に届く。海辺に行けば自分の体験のように思い出すだろう、そんな物語。頁を捲るといろんな海の姿が見えてくる。人と人とをつなぐ大切なものが打ち上げられていたら、その旅を感じてみよう。そしてまた海に放って旅の続きを想おう。永遠に続く幸せのかたちをはじめて見た。2023/02/19
美紀ちゃん
109
文字がないのに、しっかりとしたストーリーがある。絵の迫力もある。深くて広い海の世界に驚いてしまう。この本を、小学校で読んでも中学校で読んでも、どこで読んでも「すごい」と言われる。力を持っている本。2012/06/04
そる
104
読書メーターのお気に入りさんにおすすめされた作品。いやー、まず絵がキレイ!文字一切なし。絵だけで子供とも楽しめるかなと思います、でも親の説明が理解できないかも、5歳くらいがおすすめかな。ファンタジーです、実際の海にこんなことは多分ない。でも見えないところで何が起こってるかは分からない。そしてこのカメラを拾った人達で紡いでいく繋がり、きっと大昔から繋がっているのですね。時代も場所も超えて繋がっている、とてもステキです!そしてまた誰かの手に渡るんだねー、ずっと続いてほしいなー。2018/10/06
masa@レビューお休み中
89
なるほど。漂流物って、そういうことなのか。はじめは、何のことを指しているのかわからなかった。一見すると、ただの海水浴で変なものを拾って遊んでいる少年に見えてしまう。その四角い箱は、どうやらカメラだったらしい。少年が写真を現像すると、そこには衝撃的な映像が写っていた…。海って人間には知らない未知の世界が広がっているのかもしれない。この写真にあるように、人間の知識や常識では、到底及ばないような生物がいたり、考えられないような現象が起こっていたりするのかもしれない。2012/09/13
keroppi
83
「MOE」7月号の「話題のコマ割り絵本」記事中で紹介されていた絵本。文字もなく、わりとリアルな絵で描かれている。海岸に漂着したカメラのフィルムを現像してみると、そこにはとてもファンタジックな世界が…。こんな風に世界と繋がれたら。とても素敵な絵本だった。2022/06/20
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