内容説明
現代に名を遺す多くの名将たちが活躍した戦国時代。ですが戦は、軍力が高いだけでは勝利をつかむことはできません。主君に仕える智将たちが下す戦術も、その勝敗を大きく左右しました。彼らは敵武将の思考、手勢への被害や地理的要素なども考慮して多面的なシナリオを描いて現状を分析、戦術を組みます。味方をも欺く奇襲、スキを生ませる誘導術、少数精鋭での戦い方、敵兵を懐柔させるタイミング。本巻は智将たちの、目的遂行や危機管理に欠かせない分析力にあふれています。正攻法だけでは決して生き残れなかった時代の教訓は近年、ビジネスの手法が様変わりした現代でも十分活用できるでしょう。
目次
城攻めの軍略編(『初陣で海口城を攻略」』武田信玄(晴信)
『十七人で稲葉山城略奪』竹中半兵衛(重治)
『持久戦の策で富田城攻略』毛利元就 ほか)
会戦での戦略編(『絶妙な追撃の戦法』上杉謙信(長尾景虎)
『上杉謙信の策を見破る』山本勘助(晴幸)
『強敵秋月種実を殲滅』高橋紹運(鎮種) ほか)
平時の謀略編(『桶狭間の前哨戦を制す』織田信長;『四国平定の妙策』黒田官兵衛(孝高)
『義に殉じた武将の諌言』大谷吉継(吉隆) ほか)
著者等紹介
岡谷繁実[オカノヤシゲザネ]
生・天保6年(1835)~没・大正9年(1920)。山形藩秋元家の藩士に生まれるも、秋元藩主が館林藩への国替えを命じられたため、弘化3年(1846)に館林に移る。館林藩の重臣、勤王家。藩主の命で幕長戦争の回避を図ったが、元治元年(1864)7月の蛤御門の変の際には幕府に嫌疑をかけられ禁錮される。明治になり帰藩し、家禄を復した。行政官になるも、辞して歴史を研究。維新後は修史事業に大きな功績をあげた。行年86歳(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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