内容説明
1945年春のベルリン。連合国軍が最後の空爆をおこない、地上ではソビエト連邦の赤軍が迫っていた。この街で暮らすエネは12歳。生まれてまもないころ、ナチスの共産党弾圧で両親が逮捕されたため、育ててくれた祖父母のもとで終戦やソ連軍の進駐を経験する。戦争のない「はじめての春」が訪れたある日のこと、ひとりの男が家の前にあらわれた。それはブーヘンヴァルト強制収容所から生還した、エネのお父さんだった。知らないはずの人なのに、なぜか身近に感じるお父さん…。本書は、クラウス・コルドンの長編小説を原作としたドイツのグラフィックノベル。第二次世界大戦の末期を生きる少女の物語である。爆撃により廃墟と化したベルリンで、極限の恐怖を強いられながら平和を待ち望む人びとが、市街戦を生きのびたようすを描いている。
著者等紹介
アルトホフ,ゲルリンデ[アルトホフ,ゲルリンデ] [Althoff,Gerlinde]
1958年生まれ。1964年以来の熱心なコミック読者である。書店員を育成する専門学校を卒業したのち、大学で文学を学び、数えきれないほどのアルバイトを経験した。ビールフェルトに住んでいる。フリージャーナリストとして、また、ニール・ゲイマン、アラン・ムーア、グラント・モリソン、ビル・ウイリンガムなどの作品の訳者として活躍している
ホイヤー,クリストフ[ホイヤー,クリストフ] [Heuer,Christoph]
1962年、エッセン生まれ。土木建築設計士を育成する専門学校を卒業したのち、大学で土木工学を専攻。パリ旅行中にフランスコミックの世界を発見し、それから数冊の手引き書をカバンに詰めてコミックを描きはじめた。1993年、エッセン大学でコミュニケーションデザインを学び、2002年に複数の賞を受賞した論文「子どものお話―ある非線形短編」で学位を取得した。その後はエッセンを拠点にフリーデザイナーとして活躍。さらに、デュースブルク・エッセン大学土木工学部で教職についている
鵜田良江[ウダヨシエ]
ドイツ語翻訳者。1970年、宮崎県生まれ。九州大学大学院農学研究科修士課程修了。技術者として化粧品や洗剤の開発にたずさわったのち、翻訳者となる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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