内容説明
本書では、人間の脳と馬の脳の相違点と類似点を分析し、「見る」「学ぶ」「恐れる」「信頼する」「集中する」などの能力を双方の観点から解説します。脳の仕組みを理解すれば、馬が思い通りに動いてくれないのも、まるで自分の心を察しているかのように動いてくれるのも、すべて脳の原則通りなのだと実感できるでしょう。お互いの気持ちを理解し合ったとき、馬にとって最適なコミュニケーションがとれるようになります。それこそが、真のホースマンシップなのです。「馬のこころ」に逆らってストレスを与えるような方法を排除するとともに、馬と人間が揺るぎない信頼感を育むためのコミュニケーション方法を伝授します。
目次
1 人間社会に生きる動物たち(ウマと人間の最強チーム;脳を進化させる)
2 周りの世界を感知する(ウマにはどう見えているのか;視覚に関する調教;ねえ、聞いた?;嗅覚と味覚の力;知覚を統合させる;感触による双方向のコミュニケーション;乗馬脳をつくる)
3 人間のためのウマになるよう学習する(ウマはどのようにして学ぶのか;負の強化;報酬による調教;よい振る舞いに気づく;間接的な調教;ゆったり構えればうまくいく)
4 注意、感情、そして計画性(ウマの注意を引く;ウマの注意を引き留める;ウマの感情;ウマの悪口)
5 ホースマンシップは知識だけではない(真のホースマンシップとは)
著者等紹介
ジョーンズ,ジャネット・L.[ジョーンズ,ジャネットL.] [Jones,Janet L.]
ウマの調教や騎乗者の指導に脳科学を取り入れる認知科学者。カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)で認知科学の博士号を取得したのち、知覚、言語、記憶、思考に関する神経科学を23年にわたって教えてきた。大規模な厩舎で長年ウマの調教を行い、その後、調教関連の事業を自ら立ち上げて軌道に乗せる。何百頭もの若いウマや問題のあるウマを調教しながら、ハンター、障害飛越、ホルター、レイニング、ウエスタンプレジャーなどの競技大会に出場してきた経験を持つ
尼丁千津子[アマチョウチズコ]
英語翻訳者。神戸大学理学部数学科卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
大塚みなみ