内容説明
シクリカルとは景気循環・連動を指し、過去の事象は繰り返し起こるということである。好景気がいつまでも続くことがないのと同様に、不況の闇が永遠に続くわけではない。投資において大切なのは、その変化の転換ポイントをいかに敏感に感じ取って、「上昇」「下落」を泳いでいくかである。景気サイクル(シクリカル)投資法では、ファンダメンダルズもテクニカル分析も要しない。モノの値段を追うだけで、景気の変化を読み取るのだ。重要なのは、モノの値段。株価を見る前に、シンプルにまず、モノの値段を見よう。
目次
第1章 シクリカル投資法・理論編(シクリカル投資法とは?;シクリカルセクターの収益構造;株式市場の2大原則)
第2章 シクリカル投資法・実践編(価格は何を見るべきか;何をもって価格の上昇・下落とみなすか?;シクリカル投資法の長所と短所;信用取引を活用する)
第3章 ケーススタディ
著者等紹介
鈴木一之[スズキカズユキ]
1983年、大和証券に入社。1987年に株式トレーディング室に配属され、機関投資家向け証券営業に就く。以後一貫して株式トレードの最前線にて相場と格闘。2000年4月より(株)インフォストックスドットコムにて日本株チーフアナリスト。2008年1月より(株)フィスコ、シニアフェロー。日本アナリスト協会検定会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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まめタンク
3
2020年21冊目。株価は景気に先行する。バリュー投資やグロース投資など投資法は色々とありますが、相場全体の動きを捉える上で、本書で解説されている素材セクターの動向を捉える事は大切だと思います。ただ、ほぼ全てのアナリストもチェックしている基本中の基本なので、簡単に儲かる手法ではありません。リーマンショックの時のように、会社の業績が好調でも相場の流れで株価は下がる事はありますし、アベノミクスのように景気の流れで株価が上がる事もあるので、中期でも長期でも参考にしたい要素ではあると思います。2020/01/18
Maki Neji
1
鈴木一之氏による市況関連株および素材株投資の手法について書かれている。著者の「中期投資のすすめ」と被っているところが多い。こちらは実際どのように売買するかが述べられており、初心には有益なところが多いかもしれない。売買技術(テクニカル分析など)に詳しい人にとっては、得る部分が少ないので、データの収集・分析について詳しく述べられている「中期投資のすすめ」のほうが有益であろう。2018/06/07
naz
1
シクリカルセクターへの投資法を説明した本。シクリカルセクターは設備稼働率が重要で、扱っている商品の数量と単価が全て。そこを常にチェックして景気サイクルに乗る。なるほど、と思った。が、いざ実践しようとするとなかなか難しそうとも思った。とにかく普通の企業と同じように考えてはダメということだけは肝に銘じた。2010/04/13
らう
0
海運、鉄鋼、非鉄などの具体的な銘柄を例にあげシクリカル投資法(景気循環株)について述べた本。従来のバリュー投資、グロース投資とも異なるこの投資方について2008年に書かれた本であるが、タイミング的に今がいい時期といえそう。肝は、数量x単価であり、ニッケルなど原材料の価格をチェックする、株価は実際の景気より1年先にピークアウトするので注意・・など実践例が参考になる2013/05/04
フォリボラ
0
1回目
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- 和書
- 凶器の貴公子 文春文庫