出版社内容情報
世界を席巻した韓国映画『はちどり』にまつわる書籍が、待望の邦訳刊行!
「世界は不思議で美しい」
映画『はちどり』はどのようにして生まれ、なぜ世界中の人々の心を魅了したのか。
思春期のうつろう心、家族との葛藤、変わりゆく社会、ジェンダー…。
1994年の韓国から現在地までを紐づける、
微細に綴られた記憶の記録集。
<ノーカット版の完全版シナリオ>
韓国語訳者の第一人者によって翻訳された、
映画未収録シーンを含んだ完全版シナリオを全文公開。
<映画から社会を見つめる4つの寄稿>
日本でも注目を浴びる韓国の作家・チェ・ウニョン、キム・ウォニョンなど、
豪華な執筆陣によって紡がれた、映画を介して社会をみつめる珠玉の寄稿集。
-わたしたちの個性をありのまま認めてもらえていたならば、大人になってからの人生はどれほど変わっていただろうか。
チェ・ウニョン
-肉体は死んでも声は生きている。思いもよらぬ事件で命を失った存在から、人生の豊かさを語る音声が流れる。
ナム・ダウン
-社会全体が生存と地位の上昇をめぐって競い合う韓国社会において、その秩序に忠実に従おうとする人々には不安という情緒が根幹にある。
キム・ウォニョン
-いまの時代の愛というものは、その相手がペットであれ、伴侶であれ、友達であれ、愛する相手より、愛の主体が「愛する自分を愛する」だけである。
チョン・ヒジン
<絶え間なき作家同士の対談>
2日間にわたり、女性、ストーリー、創作について語り合った、キム・ボラ監督とアリソン・ベグダル。
対話を重ねるほどに共振する、その作家性。
<日本特別企画・キム・ボラ監督インタビュー>
映画の公開から4年の時を経たキム・ボラ監督に、いま・ここでの話を聞いた。
撮影時の貴重な秘話やスチール写真を交えて語られた、邦訳版オリジナルのロングインタビュー。
内容説明
ノーカットの完全版シナリオから、映画『はちどり』をめぐる、寄稿と対談。そして公開から4年の時を経た、キム・ボラ監督へのインタビューを特別収録。
目次
シナリオ
あの頃のウニたちへ
ヨンジ、わたしたちが失ってしまった顔
崩壊する夢のなかで誰かと出会い、別れるということ
いま、ここの前日譚『はちどり』
女性、ストーリー、創作について
『はちどり』から4年の時を経て/キム・ボラ インタビュー
著者等紹介
キムボラ[キムボラ]
東国大学映画映像学科卒業、コロンビア大学映画学科大学院修了。初の長編映画『はちどり』で世界各国の主要映画祭で60余りの受賞を記録した。『はちどり』はNew York Times Critics’Picks、Rotten Tomatoesで100%の評価を獲得し、インディワイヤーとメタクリティックが選ぶ2020年最高の映画リストに名を連ねた
根本理恵[ネモトリエ]
大阪外国語大学大学院外国語学研究科東アジア語学専攻(朝鮮語)修士課程修了。東京大学非常勤講師。韓国映画字幕翻訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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