内容説明
あの男との暮らしは、いったいどんなものだったのか―ジーンの周囲に集まるのは、真実を知りたがる者たちばかりだ。なにしろ、彼女の死んだ夫は、幼女誘拐の容疑者だったのだから。かつて、平凡な暮らしを送っていたジーンの日々は、二歳児のベラが誘拐されたことで一変していた。しかし、容疑者だった夫は死に、真実は墓の中へと葬られるかに思われた。なのに、マスコミはジーンのもとを訪れ続け、気は休まらない。そんなとき、ジャーナリストのケイトが、巧みな話術でジーンの家に入りこんでしまう。真実は明らかになるのか?
著者等紹介
バートン,フィオナ[バートン,フィオナ] [Barton,Fiona]
『死んだ男の妻』でデビュー。世界じゅうのジャーナリストたちとともに経験を積み、ブリティッシュプレスアワードの年間最優秀記者に選ばれた。イングランド、ケンブリッジ生まれ。現在はフランス南西部で暮らしている
多田桃子[タダモモコ]
神奈川県生まれ。明治大学農学部卒(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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井戸端アンジェリか
18
小出しにする秘密、日付が前後する、死んだ男自身はまだ何も語らない、まあ焦らす焦らす。実は知っていたどころか、死んだ男の妻が黒幕なんじゃないの?やじ馬並みにずっと疑ってました。壊れてしまった過程に「夫のちんぽが入らない」が頭をよぎり、ああ...。あの事は墓場まで持って行きなさい。そして幸せになって欲しい。2019/02/26
ちもっこ
5
タイトルにひかれて購入。いやあ時間とお金の無駄でした!!!笑2017/06/06
かなずちラッコ
3
長くて読むのに時間がかかった.途中まで面白いのかと思ったけど結局あっけない終わり方で微妙2017/02/02
ankowakoshian11
2
再読。幼女誘拐事件の容疑者の妻・ジーンの元に新聞記者がやってくる。ジーンの夫は少し前に事故死した。幾多の疑惑を残したまま。ジーンは夫に支配されていた哀れな妻なのかそれとも……というミステリー。現在と過去を行き来しながらジーンの一人称視点、記者、刑事、子供を誘拐された母親の視点を交えつつ物語は進む。非常に丁寧な描写が続くため肝心な処になかなか行き着かないのがもどかしいがジーンの心の孤独がゆっくりと浮かび上がり哀れさを覚える展開は繊細。真犯人と動機や手段は明らかになるがそれはあまりカタルシスをもたらさない。2022/10/25
Minori
0
自分の感覚では「普通」でも周りからすると「異常」であること、結局その感覚は間違っていて愛する人をも傷つける。 こんな気持ちで犯罪を犯すのかなって想像できそうになってしまう自分にゾッとした。その世界に入り込める作品。