内容説明
男爵未亡人のジュリアナは、“さる上流婦人”という名で新聞のゴシップ欄の担当記者をしている。彼女はある晩、とびきりのスキャンダルを目撃する。放蕩者として名高いロクスベリー子爵が、なんと劇場の舞台裏で男性を抱擁していたのだ!一方のロクスベリーは、あまりの彼の放蕩ぶりに怒った父親から、一ヵ月以内に結婚しないと今後の生活費は出さないと宣言される。貧困か結婚か―二者択一を迫られるが、彼と『男の愛人』についての記事がロンドンじゅうの話題になり、結婚という選択が難しくなってしまう。嘘の記事を書いた記者に会うために、ロクスベリーは新聞社に乗りこむが…。
著者等紹介
ローデイル,マヤ[ローデイル,マヤ][Rodale,Maya]
数冊のリージェンシー・ヒストリカルロマンスの著書がある。ニューヨーク市に暮らす
草鹿佐恵子[クサカサエコ]
翻訳家。京都市生まれ。大阪大学人間科学部卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ばん
9
よくある名だけの放蕩ヒーローと違って、割りとガチ目の放蕩者だったので改心するまでのストーリーが楽しめる。お互いにスキャンダルで潰し合ってるのが自業自得…目くそ鼻くそ?原因となったヒーローのスキャンダルも今までの行動のせいでもあるしね。そんなヒーローがヒロインを誘惑しようとして逆に誘惑に負けそうになってるのは可愛かった(笑)毒舌ヒロインが楽しい一冊。2017/03/09
くまた
1
名高い放蕩者のロクスベリー子爵は「さる上流婦人」のコラムで男色疑惑を報じられ、社交界から冷遇され、父親からは結婚しないと手当を打ち切ると脅される。コラムの記者がジュリアと知った彼は復讐を兼ねて彼女とスキャンダルを起こし正体を秘密にする事と引き換えに結婚したが…というお話。断言されているわけでもない匿名ゴシップを頭から信じ込む社交界が怖い。結婚式に新聞主を招待したり同僚記者を家に呼んだり、隠す気あるの?という行動がてんこ盛りだがコメディ色が強いのであまり気にならず。印象は薄いが基本ほのぼのしていて面白い。2018/05/31
blue_ash
1
この方のは初。ちょっと色々強引な展開かつマイティなヒロインさんではあるしモラル的にはどうかとも思うところもあったが、個性があってテンポがよく会話も洗練されたところがあり面白かった。ヒストリカルな材料を現代的に仕上げたような肌触り。正統派の生真面目なものもこういう脱線気味なものも、自分の中の色んな幅を確かめたり、拡げる材料として楽しめるのが本の素晴らしいところ。2015/12/04
Hろま
1
★★★★★ 出だしから文句なしに面白かった2013/11/13
nayui
1
★★☆☆☆ 匿名ゴシップ記者ヒロインものとは相性が悪いので期待してなかったが、予想を上回るタチの悪いヒロインだった。捏造記事書いてヒーローを窮地に追い込んで、捏造がばれると逆切れ。銃でヒーローを撃ったり、仕事関係とはいえ夫不在の自宅に男性を招いたり滅茶苦茶過ぎる。でも、ヒーローは100人以上の女性関係を豪語するほどの女好きだからどっちもどっち…。ライバル社のコラムニストは、ヒロインのネタを書いたら逆恨みされてお気の毒。ヒロインは人の事言える立場じゃないでしょ! 2013/04/23