翻訳を産む文学、文学を産む翻訳―藤本和子、村上春樹、SF小説家と複数の訳者たち

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翻訳を産む文学、文学を産む翻訳―藤本和子、村上春樹、SF小説家と複数の訳者たち

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  • サイズ 46判/ページ数 531p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784775402849
  • NDC分類 801.7
  • Cコード C0098

目次

序章 70年代末頃の文学趣味の変革―村上春樹の登場
第1章 70年代の翻訳を検討するための理論的枠組み
第2章 70年代の翻訳が置かれた歴史的な文脈
第3章 ケーススタディ1:ひとりの訳者、複数の作者―藤本和子の翻訳
第4章 ケーススタディ2:ひとりの作者、複数の訳者―日本語で構築されたカート・ヴォネガットの世界
終章 「若さ」に基づく文化的第三領域の生成―二つのケーススタディが示すもの

著者等紹介

邵丹[ショウタン]
1985年生まれ。名古屋外国語大学教養教育推進センター専任講師。2022年4月から東京外国語大学世界言語社会教育センター専任講師。上海外国語大学高級翻訳学院翻訳学専攻修士課程修了。東京大学人文社会系研究科欧米系文化研究専攻博士課程単位取得満期退学。東京大学博士学位(文学)。専門は翻訳研究、世界文学論、ジェンダー研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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kokada_jnet

83
著者は東大大学院で沼野充義、柴田元幸に学んだ中国出身の女性研究者、博士論文の書籍化。村上春樹の初期先品の源泉のブローティガンとヴォネガットに注目。彼らの翻訳者である、藤本和子と、伊藤典夫・浅倉久志らSFの翻訳家たちの仕事を詳細に論じる。アメリカ在住の藤本を訪ねてインタビューまでしている。さらに60年代からの日本SF界の翻訳事情までふれ、SF翻訳家たちが作った伝説的「翻訳勉強会」にまで言及して「大宅壮一が予言したものだった」と分析。他にも様々な話題がとりあげられていて、情報量過剰でクラクラしてくる一冊。2022/07/16

踊る猫

36
実に「具だくさん」な本だ。それでいて「盛りすぎ」という感もなくスマートにまとまっているのだから舌を巻いてしまう。村上春樹の文体にリチャード・ブローティガンやカート・ヴォネガットの和訳(つまり藤本和子や浅倉久志といった翻訳家の仕事)がどのように影響を及ぼしたかを語り、そこから日本の読者がそうしたアメリカ文学の変わり種をどのように受容したかを語る。つまり、春樹を語るだけではなく日本の大衆文学やサブカルチャーにまでも目を配った「侮れない」1冊ということになる。こうした視点を持ちえたのは海外の書き手だからなのか?2023/06/22

zoe

18
2022年。翻訳は著作を完全忠実に他の言葉に移すこと。そのためには著者と訳者の感性がシンクロしている方がよいかもしれない。原文解釈による屈曲。近代翻訳と現代翻訳。翻訳行為の持つ可能性について。一部の専門家や学者などのエリートが翻訳している(た)ジャンルや時代。黒子的な翻訳者。ネイティブは必要。人種、ジェンダー、戦後文化へ(から)の影響。翻訳書が翻訳先から人気が出る場合。メモ。エクソフォニー。アメリカの鱒釣り。翻訳学の研究、トゥーリーの全体図。遠読とは文芸批評や文学史を読んで概要を把握すること。2022/05/21

Mc6ρ助

16
読み友さんの感想から、カート・ボネガットJr.の所だけ拾い読み。US、日本でのボネガットさんの受容の状況は興味深く、日本SF勃興期における翻訳の状況、果たした役割、特に福島正美大兄が選択的に文学的に優れたものを紹介してきたというくだりに感激。その芳醇な果実を貪ってなにも返せていない爺さま、今さら嘆いてもどうしようもない。ボネガットさん、再読したくなったよ!〔何を読んで何を読んでないかさえ雲の彼方だけどね。)2022/08/23

タイコウチ

10
村上春樹(の文体)を産み出した翻訳文化の源流を、リチャード・ブローティガンを翻訳し、日本に紹介した藤本和子と、カート・ヴォネガット(ジュニア)を「集団的に」翻訳し、日本での受容を助けた(主にSF界の)翻訳者たち(伊藤典夫、池澤夏樹、浅倉久志、飛田茂雄)の仕事に求め、70年代の日本における翻訳文化を歴史的文脈から丁寧に辿り直した研究書。先駆的翻訳者たちの翻訳例も具体的に分析されていて、特に藤本による原文の文体を捉えた「生きた翻訳」が見事。2本の源流が村上春樹に流れ込む部分をもっと詳しく読みたかったとも思う。2022/09/10

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