内容説明
20世紀の英国小説研究の新しい傾向を踏まえつつ、「文学を読む」意味を問い直す。
目次
ヘンリー・ジェイムズ『金色の盃』(一九〇四)―二〇世紀初頭の印象主義
ジョゼフ・コンラッド『シークレット・エージェント』(一九〇七)―スパイ、印象主義、パラドックス
E.M.フォースター『眺めのいい部屋』(一九〇八)―観光とメディアのモダニズム/ポストモダニズム
D.H.ロレンス『息子と恋人』(一九一三)―オイディプスとアンチ・オイディプス
フォード・マドックス・フォード『善き兵士』(一九一五)―信頼できない語り手と印象主義
キャサリン・マンスフィールド「幸福」(一九一八)―心理小説におけるゴシック的不安
ジェイムズ・ジョイス『ユリシーズ』(一九二二)―第四挿話と腎臓を食らう男
ヴァージニア・ウルフ『幕間』(一九四一)―戦争の気配
イーヴリン・ウォー『ブライズヘッドふたたび』(一九四五)―語りを動かすクィアなクローゼット
ジョージ・オーウェル『一九八四年』(一九四九)―歩くこと、階級、自由
マーガレット・ドラブル『碾臼』(一九六五)―“女性作家”による“フェミニスト小説”の解剖
ジョン・ファウルズ『フランス軍中尉の女』(一九六九)―外来種と小説
サルマン・ルシュディ『真夜中の子供たち』(一九八一)―ポストモダン/ポストコロニアルの異国性とノスタルジア
アラスター・グレイ『ラナーク』(一九八一)―二〇世紀的叙事詩の形
ドリス・レッシング『夕映えの道‐よき隣人の日記』(一九八三)―老いとケア
アンジェラ・カーター『夜ごとのサーカス』(一九八四)―フェアリー・テイル言説の再話
J・M・クッツェー『鉄の時代』(一九九〇)―リベラル・ヒューマニストの身体はアパルトヘイトの痛みを感じることができるか
カズオ・イシグロ『充たされざる者』(一九九五)―疑似古典主義の詩学
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