内容説明
ピーターラビット、くまのプーさん、がまくんとかえるくん、ぐりとぐら―。名作絵本の新たな読み方を示し、その魅力をさぐる。
目次
1 〈ピーターラビット絵本〉―その読み方
2 行商本と絵本の世界
3 ポター以前の絵本―日本女子大学所蔵の稀覯書より
4 ピーターラビット―青い上着の魅力
5 ピグリン・ブランドは空を飛ぶか
6 ピーターラビットとクマのプーさん―ビアトリクス・ポターとA.A.ミルンの描いた子ども
7 アーノルド・ローベル『ふたりはともだち』の文学性
8 カステラを焼いた野ねずみたち―『ぐりとぐら』をめぐって
9 ビアトリクス・ポターと博物学ブーム
著者等紹介
三神和子[ミカミヤスコ]
日本女子大学文学部教授
川端康雄[カワバタヤスオ]
日本女子大学文学部教授
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感想・レビュー
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ぴー
4
母が昔揃えたピータラビットの絵本セット(原文と訳付き)の箱を久しぶりに開けることになった。ピータラビットは子供の願いと、親の願いの両方が詰まっているから永続的に愛される作品なのだということを改めて実感。2017/05/21
okimine_yuiki
1
青い上着の魅力の項目で、ピーターが麗しきイギリスを世界に広めるプロパガンダとして機能した説がとても面白かった。大英帝国衰退期だし代わりに牧歌的な田舎の平和で善良なアングロサクソン文化を世界にばらまいたのかな?凄い腑に落ちた!私が友人にピーターラビットが好きだと伝えると「そういうのが平和で良いよねえ」と言われるのだ。私はもう4回くらい「村の皆がツケを踏み倒して商店を潰した話もあるよ」と答えている。ポターは絵本に反抗の精神を植え込んでいるらしいし、一筋縄ではいかないのがピーターラビットシリーズの魅力だと思う。2022/02/17
茶々
1
色々な学者が各々の観点からポターの作品や児童文学について考察し、意見を述べている。どれも面白かったが、なかでも興味深く、共感したのはポター作品における「衣服着脱のルール」について書いているもの。絵本好きなら読んで損はない!!2013/12/30
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