目次
1 ヒトラーのドイツ
2 実験場ポーランド
3 ゲットー
4 集団銃殺
5 移送
6 絶滅収容所
7 抵抗
8 解放
著者等紹介
シェーンベルナー,ゲルハルト[シェーンベルナー,ゲルハルト][Schoenberner,Gerhard]
1931年ドイツ生まれ。大学で政治学、ジャーナリズム学などを学ぶ。卒業後はジャーナリストとして活動、ユダヤ人迫害のテーマに取り組む。ゲシュタポ本部建物跡に作られた「アクティヴ・ミュージアム」協会会長、ヴァンゼー会議会場跡に開設された「ヴァンゼー会議資料館」館長などを歴任
土屋洋二[ツチヤヨウジ]
1945年静岡県生まれ。京都大学大学院修士課程修了。現在、愛知大学文学部教授(近代ドイツ文学)
浜島昭二[ハマジマショウジ]
1948年愛知県生まれ。マールブルク大学近代ドイツ文学修士修了。豊橋技術科学大学教授(近代ドイツ文学)
日野安昭[ヒノヤスアキ]
1947年東京都生まれ。東北大学大学院文学研究科修士課程修了。現在、名古屋工業大学教授(現代オーストリア文学)
森田明[モリタアキラ]
1942年旧満州生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修士課程修了。現在、名古屋市立大学人文社会学部教授(ドイツ文学)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Meroe
1
1960年にドイツで初版が出され改訂を重ねている本の翻訳。写真に証言、文書など淡々と(もちろんひとつひとつ衝撃的なもの)収められ、情報量の多さに面食らうし、前書きにある通りそれらの資料をいくら重ねても何が起こったかに迫ることはほとんどできないと思わされる。2016/06/23
ルナティック
0
掲載されている写真のほとんどは、ドイツ側が撮影したもの。当時、このような情景を、迫害されている人々を撮影することは厳重に禁止されていた。宣伝用の写真撮影など限られた場合に撮影が許されたという。しかし、実際には許可なく撮影されたもの、または迫害されていた仲間を写し何とか多くの人に伝えよう&後世に残そうと命を懸けて撮影されたものもある。懇願する顔、諦めきった顔、生に望みをかける顔・・・迫害者に向かって訴えられた表情をあらわす言葉が見つからない。そして、子どもの瞳が、言い訳を許してはならないと、私たちに迫ってく2012/01/18
てつこ
0
1933-1945年、ドイツによるユダヤ人迫害の記録。劣等人種と見做したユダヤ人への暴力や殺戮行為などを、加害者であるドイツ人の手による資料で語る。写真やナチスの公文書や手紙、戦後の裁判の供述などからジェノサイドの姿が露わになる。読むのがとてもしんどかった。手を下した者と傍観した者は同罪。後書きが重い。「真実はいつもそれが歴史になってから初めて認知されて、理解されなければならないのか」、「迫害される側に立つという自分の立場をはっきりと表明し、出来事が歴史になる前に行動することは人間の義務である。」2021/01/05