出版社内容情報
第二次世界大戦を経て、さらに隆盛の様相を見せていたアメリカの雑誌文化。その中で成長を続けていた幻想と怪奇の物語は、「ニューヨーカー」や「サタデー・イヴニング・ポスト」などの有名雑誌にも掲載され。さらには電波に乗り、一般家庭の楽しみとなって日常に浸透していく……。パルプマガジン終盤期の1940年代から、TVシリーズ「ミステリーゾーン」が人気を博した60年代までのあいだの、奇妙で、奇怪で、不思議な物語を、雑誌と放送媒体の双方で活躍した名手たちの短編を中心に集め、その時代を一望する。
内容説明
第二次世界大戦を経て、さらに隆盛の様相を見せていたアメリカの雑誌文化。その中で成長を続けていた幻想と怪奇の物語は、「ニューヨーカー」や「サタデー・イヴニング・ポスト」などの有名雑誌にも掲載され。さらには電波に乗り、一般家庭の楽しみとなって日常に浸透していく…。パルプマガジン終盤期の1940年代から、TVシリーズ「ミステリーゾーン」が人気を博した60年代までのあいだの、奇妙で、奇怪で、不思議な物語を、雑誌と放送媒体の双方で活躍した名手たちの短編を中心に集め、その時代を一望する。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あたびー
40
どれもこれも粒ぞろい! ドラマ「四次元への招待」(原題NightGallery)の原作になっている作品は気になる。録画したものは見たいなあ。でもマーガレット・セント・クレア「ブレンダ」は好きだったのに、日本の放映分に入っていなかったみたい。残念。 ジャクスン「おかしな隣人」はどっちがおかしいんだか…となる流石のジャクスン節。最高! イヴリン・ファビアン「ナポレオンの帽子」不思議な不気味さがたまらん。女性のナポレオン帽姿って…?2022/04/21
timeturner
8
こういう特集だから当たり前だけど映像化したら盛り上がりそうな話が多い。「馬巣織りのトランク」のアイディアはユニーク。「小さな世界」はクリスマスに観たい。「歩いていける距離」と「行き止まり」は黒白反転されたセットのよう。特集からは外れるがキャサリン・M・ヴァレンテ「精巧な細工」はお伽噺とホラーが絶妙に混ざり合っていて不思議な魅力だった。2022/03/16
そら
6
溜まっている『幻想と怪奇』の1冊をやっと読了。マシスン、ブラッドベリ、ジャクスン、サーリングなど、好きな作家が多く読みやすい。久しぶりの読書には良かったかも。2022/10/05
グーグー
6
『幻想と怪奇9』にはかつてのテレビっ子には懐かしい雰囲気の世界が詰まっていた。「小さな世界」「精工な細工」はおとぎ話のような不思議な世界の物語だった。「生命体」は背中が寒くなった。「馬巣織りのトランク」の主人公の不思議な体験の招いた先は……。「おかしな隣人」にはとぼけた味わいがある。彼女は魔女だった?「待つ男」「黄昏屋」は、メビウスの輪のような世界の中に日本の風景が浮かんできた。〈テレヴィジョンの不思議な世界の物語〉は映像で見てみたかった。2022/06/06
5〇5
6
今回のテーマは「ミステリーゾーンへの扉」である ♦だが、ここは「トワイライトゾーン」が適当だろう ♣”Twilight Zoneは、いまだ人間に知られざる次元 ― 空間の観念もなければ、時間の概念もなく、光と影の中間にあり、科学と迷信、人間の恐怖心と人間の知識に横たわる世界” と解説されている ♥日本でいう「逢魔が時」の概念に近いのだ ♠奇妙で、奇怪で、不思議なものと逢うひと時を与えてくれる魅力的な一冊だ。2022/05/14