出版社内容情報
『わが名はコンラッド』、『光の王』、〈真世界アンバー〉シリーズなど、60年代のアメリカSF界を牽引した作家ロジャー・ゼラズニイの傑作『ロードマークス』を新たに翻訳。過去、未来を自在に行き来できる〈道〉を疾走する一台のピックアップトラック。そのドライバー、レッド・ドラキーンを暗殺すべく、〈黒の十殺〉が追いかける、緊迫のロードノベル! ドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』の原作者ジョージ・R・R・マーティン製作総指揮による映像化原作小説!
内容説明
時空を貫く一本の“道”。おしゃべりなコンピュータ“華”を相棒に、路上を自在に往来する運び屋レッド・ドラキーンは、殺人ゲーム“黒の十殺”の標的にされた!彼を追うは異星からの戦闘ロボット、改造兵士、明朝の武術僧、サイボーグ戦車…そしてティラノサウルス・レックス!敵手をかわし疾走するレッドの行く先は何処?
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
本の蟲
15
ヒューゴー賞受賞の超有名作『光の王』は大好きなのだが、実はそれしか既読がなかったゼラズニィ。本作はとんでもなくハチャメチャながら、なんとも言えない爽快感がある。あらゆる時空間と繋がっている一本の〈道〉。行きかうのは十字軍をはぐれた兵士から、西部開拓の幌馬車、30年前後を行き来して骨董品売買で稼ぐ者まで。そんな道を相棒のコンピュータ〈華〉と車で旅する主人公レッド。かつての友人から放たれた10人の刺客に命を狙われる。太古から連れてこられた恐竜に明朝の暗殺武術僧、未来のロボット戦車まで、命を狙われた理由とは?2024/12/28
おだまん
12
新訳ですが初読み。古きよきアメリカの道を行く。当時は画期的なエンタメだったんだろうな。こういうのを読み継いでいけるのが新訳のよさ。2025/01/04
イツキ
7
時空を貫く〈道〉を舞台に繰り広げられるSF。時代を超えてものを運んだり、サド伯爵が電極がつけられたティラノサウルスを操ったりとインパクトの強い場面が多くて面白いです。全体的に混沌としている印象があり、回収されていない謎もあったりしますが解説にある通りその辺りも含めてゼラズニイの魅力なのだと感じました。解説に作品リストもありますがどれも絶版していて入手しづらいのが辛いところです。2025/01/15
カケル
5
40年振りの新訳。旧訳は初めて読んだゼラズニイ作品だった。読後の感想、「どひゃー!」は今回も変わらず。昨今のエンタメ界隈のネタはすでに出揃ってるじゃないか! 遅ればせながらの映像化も頷ける。映画ではなく配信ドラマ化ということなら、歴史上人物のカメオ出演は原作よりマシマシでお願いしたいところ。 時の果てまで続く『道』を疾駆するピックアップトラックの詩情とクライマックスの抱腹絶倒のドタバタを観れる日が1日でも早く来ることを願って、今年を終了。2024/12/31
sugsyu
0
ゼラズニイ作品の中で一番好きな長編かもしれない。キーワード「黒の十殺」の踏襲といい、旧訳とあまり大きく変えてないのは、ちょっと物足りない。もっとラノベっぽく訳しても良かった。サド侯爵がティラノサウルスに跨って暴走する件はいつ読んでも素敵にすぎる。「シャドウジャック」も復刊求む。2024/12/11