出版社内容情報
H・P・ラヴクラフト、レイ・ブラッドベリ、スティーヴン・キング……アメリカン・ホラーの巨匠たちがみな、敬愛を込めてその名を口にする文学者がいる。そう――彼の名は、エドガー・アラン・ポー(1809-49)。生前は不遇だった天才の影は、のちに長く延び、同時代はもちろん現代に至るまで、幻想文学にとどまらず、アメリカ文学全体に色濃く落ちている。
本書には、ポー自身の作品を中心に、彼が登場する以前のゴシック文学から、21世紀の作家によるオマージュまでを収録した。アメリカ怪奇幻想史への扉が、今ここに開く。
企画・編集:牧原勝志(『幻想と怪奇』編集室)
表紙:ひらいたかこ(Pen Studio)
装丁:YOUCHAN(トゴルアートワークス)
『幻想と怪奇』題字:原田治
内容説明
H・P・ラヴクラフト、レイ・ブラッドベリ、スティーヴン・キング…アメリカン・ホラーの巨匠たちがみな、敬愛を込めてその名を口にする文学者がいる。そう―彼の名は、エドガー・アラン・ポー(1809‐49)。生前は不遇だった天才の影は、のちに長く延び、同時代はもちろん現代に至るまで、幻想文学にとどまらず、アメリカ文学全体に色濃く落ちている。本書には、ポー自身の作品を中心に、彼が登場する以前のゴシック文学から、21世紀の作家によるオマージュまでを収録した。アメリカ怪奇幻想史への扉が、今ここに開く。
目次
新世界の夜陰に
ポーと名乗った男
評論
アーバン・ゴシック
ストレンジ・カントリーズ
ショートショート
ポーの長い影
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ヴィオラ
10
「怪奇幻想の文学 Ⅲ」繋がりで(少し違うけど)アメリカン・ゴシック特集号。なんだけれども、一番印象的だったのはギルマンさんの「藤の大木」。「黄色い壁紙」もそうだったんだけど、この人の小説は実に怖いというか気持ち悪いというか…。どのくらい作品があるのかは知らないけれど、そろそろ単独名義の短編集くらい出てもバチは当たらないと思いますよw 他、テムさんとかランガンさんとか実に楽しかったです。2022/01/08
5〇5
5
エドガー・A・ポーと言えば、「盗まれた手紙」「モルグ街の殺人」などの探偵物、そして「黒猫」「アッシャー家の崩壊」などの怪奇物が思い浮かびますね。そのポーを中心とした200年間のアメリカン・ゴシックを堪能できます。久しく遠ざかっていたポーを懐かしみながら味わいました。恐怖は時を経ても普遍的だなと改めて思い知りました。2021/11/14
ルーシー
2
以前から気になっていた「幻想と怪奇」今号はポー特集ということで初めて購入した。ポーの短編3つを挟みながらアメリカン・ゴシック小説の変遷を辿る。その中ではナサニエル・ホーソーン「白の老嬢」がとても良かった。かつて貴族のものだった古びた館、馬車に乗った貴婦人…不気味だけれど厳かな雰囲気が漂う作品。後半はポーのオマージュ作品がありとても楽しめた。2021/04/24