内容説明
重装槍兵ホプリタイと密集隊形ファランクス。真実。古代ギリシアに産声をあげ、アレクサンドロス大王の指揮のもとペルシア帝国を打ち破るに至った重装槍兵の装備・編成を300点を超えるイラストで詳しく解説!
目次
第1部 古代ギリシア(装備;戦闘術;編成と組織;戦争の実際;その他の兵種)
第2部 マケドニア(軍編成;装備;戦法;その他)
第3部 ヘレニズム王国(兵種;各国の部隊)
第4部 ケーススタディ(マンティネアの戦い;ガウガメラの戦い;マグネシアの戦い)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mahiro
8
単に戦術のみでなく古代ギリシャの兜や甲冑武具などの変遷や名称も詳しく載っていて楽しかった、又ファランクスの縦深や隊列の組み方の説得力のある解説がよかった。我々の想像する密集したファランクス同士の激突などは滅多になかった事や、古代ギリシャの戦争は6月から10月辺りの夏に行われると言うことで壺絵の戦士達のあの軽装ぶりが腑に落ちた気がした。 四部のマンティネアの戦いなど有名な会戦の解説も良かった。2017/06/16
kouheiheihei
6
ヒストリエやヘウレーカを読んで、あれだけの人数を指揮する難しさを知りたいと思い、手に取りました。タイトルにあるような軍の構成・隊列・戦い方の解説はもちろんの事、矢による衝撃のジュール計算、盾を構えた状態での疾走の難しさ、長槍の最適な長さなど、実際に実験を行っており、興味深く読めました。参考文献にギリシャ語の原著等があるのですが、これを読み解いて分かりやすく解説出来る著者が何者なのか気になります。★★★★☆2016/06/21
武夫原
6
ポリスの重装歩兵のファランクス戦術が世界史の授業で印象に残っているので、興味がありました。日本語でこういう本は見たことがないので、なんかの資料にはいいと思います。通読しておもしろい本ではありませんが。サリッサを構えて戦う場合、サリッサをどういう風に構えるのか、肩の上に構えるのか、それとも腰に構えるのか、そのようなことも議論があるそうで、すっきりしませんでした。2016/06/10
すずきん
4
イラストがおおく、会戦も詳細に解説している。 ただ微に入り過ぎて読み物としては微妙。参考資料にはもってこいかな。2015/08/28
in medio tutissimus ibis.
3
重装歩兵と銘打ちつつ軽装歩兵も騎兵も果ては象兵や投石器まで網羅しているし、戦術を謳いながら武具一つ一つの扱い方から補給戦略までを調べ尽したお得感あふれる一冊。ケーススタディとして歴史的な会戦三つを考察しているが、双方が与えられた条件の中十全を尽くそうとした結果であることを前提にしているのが好感触。実際に槍を持ち盾を構えて実験したと言われると、今日から見れば異様なあの、裸マント兜に丸盾と槍という武装が当時の状況で戦闘を行うのに一つの最適解であったことを認めざるを得ない。軽装歩兵の軽視は経済的な理由だろうか?2020/03/30
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