内容説明
死者でありながら、死者でないモノ、アンデッド。人にとって避けては通れない「死」への恐怖は、世界各地で様々なアンデッドを生み出しました。本書ではゾンビーやミイラをはじめとしたアンデッドたちの起源から、映画や小説を経て築かれた現在のイメージまでを解説します。
目次
第1章 カニバル―人を食う者(ヴァンパイア;グール;魍魎;ウェンディゴ;ランダ)
第2章 リアニメイテッド―甦った死者(ゾンビー;スケルトン;ミイラ;僵戸;塚人;グラーム;西行の人造人間)
第3章 スプライト―肉体なき魂(ゴースト;ウィル・オー・ザ・ウィスプ;ポルターガイスト;ドッペルゲンガー;バンシー;怨霊;船幽霊;悪霊;召集された死者たち)
第4章 イモータル―死を超越した者(“指輪の幽鬼”ナズグル;リッチ;アインヘリアル;仙人;八百比丘尼;デュランハン;さまよえるオランダ人)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
宵子
2
古今東西、伝説やファンタジーなども含めるアンデッド/不死者について述べたもの。そのため、吸血鬼やゾンビから、悪霊や仙人、ドッペルゲンガーも含める。また、結構マイナーなアイスランドのサーガ等のも出てくるので、ある程度アンデッドについて知っている人が読んでも面白いかもしれない。
虞蒙もしくは風船猫
2
ゾンビやヴァンパイア、怨霊と言った代表格から、仙人や指輪物語の死者まで。確かに仙人は死ななくなった人だからアンデッドかもしれませんが。よくまとまってる感じはします。
すがし
2
相変わらずトゥルース・イン・ファンタジー・シリーズは読みやすい。しかも各地の神話伝承についてけっこう調べた自分でも知らないことがけっこう書いてある。巻末には安心の参考資料一覧。最良の入門書2010/11/13
竜王五代の人
1
死者・死体にまつわるモンスターを、「吸血鬼ドラキュラ」や「指輪物語」「ソード・ワールド」など現在にまで強い影響を与えている創作も含め、さらに生者をむさぼる死者・魂なき動く遺体・遺体なき亡霊・生死を乗り越えた不死者と四つのカテゴリーに再定義したところが特徴。創作を含めるのは、例えば現在の日本の幽霊像が円山応挙の絵画によるところが多いのを思えば、適切だと思う。2022/04/11
MihailJP
1
古今東西のアンデッドを解説した本。最初と表紙にヴァンパイアを持ってくる点、ヴァンパイアはアンデッドの代名詞なんだろうなぁ。私はむしろゾンビとかゴーストのイメージだったのに。ヴァンパイアに惚れ直した(死亡フラグ)2013/08/27