出版社内容情報
コスミック時代文庫
【目次】
内容説明
札差や両替商を狙った不審火が江戸の町で相次ぐ。そんななか、昔おけいが暮らしていた加賀町が再び火事だと知り、思わず現場へ駆けつける。燃え盛る炎は、十年前の忌まわしい記憶を呼び覚ます。あの日、付け火をして笑っていた少女の本当の記憶が溢れ出す。なぜ人は火をつけるのか。何が人を放火へと駆り立てるのか。題材を「付け火」と決めたおけいは、今回の加賀町の放火犯・少女おまつの闇に触れる。一方、連続放火の探索を進める岡っ引きの伝三郎は、事件の背後に思いもよらぬ人物の影を見出していた。相次ぐ放火の裏に隠された悲しい真実とは!?過去と向き合う覚悟を決めたおけいが、辿り着いた「見えない人の心」を戯作に綴る―。
著者等紹介
麻宮好[アサミヤコウ]
群馬県生まれ。津田塾大学卒業後、会社員を経て、中学入試専門塾で国語の講師を務める。2020年、第一回日本おいしい小説大賞の応募作『月のスープのつくりかた』を改稿してデビュー。2022年、『恩送り 泥濘の十手』で第一回警察小説新人賞を受賞。『お内儀さんこそ、心に鬼を飼ってます おけいの戯作手帖』で第一四回日本歴史時代作家協会賞「文庫書き下ろし新人賞」を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
いつでも母さん
120
いや~どんどんのめり込んでいきますよ私。おけいはいつか勘助と伝三郎のどちらかを選ぶことが出来るか?そんなことをドキドキしながら楽しく読んだシリーズの第三弾。戯作者の道は遥か遠いが、少しずつ進んでいるおけいが好い。半沢が伝三郎の手下にって勧めるが、きっとそうなるよね。今回は連続の付け火の真相を描く。おけいにとっても辛いところだが、自分のためでもあるけれど勘助に向き合うあたりが私をくすぐるのだ。勘助に惚れちゃうわ(笑)早く次を読みたい。つぎはどんなだろうなぁ。2026/07/29
タイ子
72
何故こんなに胸が痛いんだろう。時代も年代も全く違うのに感情移入してしまう。いや、作品の時代とか生き様は関係ないんだ。思い悩み納得させる心が読者に伝わればそれだけで胸が痛くもなり熱くもなるんだ。その描き方が麻宮さんはピカイチだと思う。戯作者になりたいおけいと今や成長真っただ中の弟・幸太郎。おけいの描きたいものは何なのか、幸太郎の絵描きへの夢が一歩づつ前進。伝三郎と勘助の過去、おけいの両親が死んだ火事のこと、明かされなかった過去が連続放火事件と共に明かされていく。おけいをめぐる恋の火種は誰が灯すんだろう。2026/08/08
天の川
51
相次ぐ付け火は、否応なくおけいに過去を思い出させる。失った両親、店、自分を庇って大火傷を背中に負った勘助、おけいを叱責した勘助の親友伝三郎…。乗り越えるべき過去に真っ向から向き合い、戯作にしようとすることで、過去のわだかまりも消えていく。好い男だなぁ、勘助も伝三郎も。勘助・伝三郎の絆の深さもわかりつつ、付け火の真相は二転三転。真実は切なく、奥深く…その始末は砂原さんの『星月夜』を彷彿とさせる。どんどん面白くなるこのシリーズ、おけいが添うのはか伝三郎かも気になるところ。2026/08/29




