出版社内容情報
コスミック時代文庫
内容説明
霧雨降る中、無腰の男が襲われていたので仲裁に入る伊織。だが結局双方が逃亡し、骨折り損となる。ところがそれを見ていた元女郎のおひろに、追われている男を助けて欲しいと懇願される。おひろを身請けし、逃亡する金が尽きた男は、江戸に潜伏する元盛山藩士だった。陸奥盛山藩と広岡藩には積年の確執があった。家来筋の広岡藩が石高で追いつき、更に藩主の官位が逆転したのだ。収まらない盛山藩は、広岡藩主を襲撃するも失敗。一触即発の事態を迎えていた。舞台を江戸に移して決着をつけるのか―。忠義に生きるか愛した女と逃げるか!?苦悩する元藩士と、男のために覚悟を決めた元女郎。伊織は二人の行く末を見届けられるのか!?切なさ溢れる人情時代小説第四弾!
著者等紹介
藤原緋沙子[フジワラヒサコ]
高知県生まれ。小松左京主宰の創作教室「創翔塾」出身。2002年、「隅田川御用帳」シリーズの第一巻『雁の宿』で作家デビュー。同シリーズで第二回歴史時代小説作家クラブのシリーズ賞を受賞。人情時代小説の名手として人気を博している(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。