出版社内容情報
野州河内郡乙井の姫四郎、人呼んで“乙姫”──。関八州随一の名医と謳われた内藤了甫を父に持つも、闇討ちによって家族を失い、ただ一人生き残った。生きる道からはずれてしまったと世を拗ね、街道筋を旅する無宿の渡世人である。だが道中で病人に出会えば、一連に数珠を巻き付けた右腕で父譲りの医術を施して治療を行い、一方で生かしてはおけない悪人を見れば、左手で長脇差を抜き、逆手に握って振り回す。右手で人の命を救い、左手で人の命を奪う姫四郎。どちらも自分にとってただの道楽だと、自嘲的に笑いを浮かべるのだった。生死も、今日も明日もない流れ旅が、山深い中仙道で続いていく……。
異彩を放つ無頼派作家、笹沢左保が描く不朽の名作、第二巻!
内容説明
野州河内郡乙井の姫四郎、人呼んで“乙姫”―。関八州随一の名医と謳われた内藤了甫を父に持つも、闇討ちによって家族を失い、ただ一人生き残った。生きる道からはずれてしまったと世を拗ね、街道筋を旅する無宿の渡世人である。だが道中で病人に出会えば、一連に数珠を巻き付けた右腕で父譲りの医術を施して治療を行い、一方で生かしてはおけない悪人を見れば、左手で長脇差を抜き、逆手に握って振り回す。右手で人の命を救い、左手で人の命を奪う姫四郎。どちらも自分にとってただの道楽だと、自嘲的に笑いを浮かべるのだった。生死も、今日も明日もない流れ旅が、山深い中仙道で続いていく…。異彩を放つ無頼派作家、笹沢左保が描く不朽の名作、第二巻!
著者等紹介
笹沢左保[ササザワサホ]
1930年、東京都生まれ。郵政省東京地方簡易保険局勤務を経て、1960年、江戸川乱歩賞次席となった『招かれざる客』でデビュー。翌年、『人喰い』で日本探偵作家クラブ賞を受賞。1972年に始まったテレビドラマ『木枯し紋次郎』シリーズが一世を風靡する。晩年は佐賀に移り住み、執筆活動を続けながら、九州さが大衆文学賞(笹沢左保賞)の創設・運営にも尽力。時代、推理、サスペンス小説、エッセイなど、生涯で三八〇冊の著作を残し、2002年、永眠(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。