出版社内容情報
コスミック時代文庫
内容説明
銚子の網元灘喜のせがれ・喜太郎は、おとなしくしていれば若だんなで苦労知らずだったが、なまじ剣術や柔術で腕力をつけたのが災いして、凶状持ちになってしまった。そんなある日、兄貴と慕う島吉が急死し、形見を届けに江戸柳橋の船宿・兼田を訪れて、人生が一変する。島吉の父・磯吉と妹のお品は、理不尽な借金返済を八百鉄一家から迫られ、器量よしのお品は、その身にも危険が迫っていたのだ。そして、父娘の安泰を守る日々の中、喜太郎とお品の間には熱い恋情が…。惚れた女への許しがたい悪党の所行に、もう喧嘩はしないと決めた喜太郎は激怒!愛のため、義理のため、世間のため、ついに立ち上がる―!!国民的人気作家の名作シリーズ「山手樹一郎傑作選」、第二十七弾!!
著者等紹介
山手樹一郎[ヤマテキイチロウ]
1899年、栃木県生まれ。編集者を経て文筆生活に入る。1940年より新聞連載を始め翌年刊行の『桃太郎侍』が大人気を博し、時代小説家としての地位を不動のものとした。その後も読者を楽しませることに徹した明朗闊達、爽快な作風で国民的人気作家として活躍し、映像化作品も多い。1977年勲三等瑞宝章を受章、1978年永眠(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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