内容説明
代々八丁堀生まれの同心、服部三五郎は仔細あってお役目を離れ、橋田屋の帳つけ五郎三としてのんびり暮らしている。ある日、和泉橋の中ほどで、文箱を持った腰元風の女中の毒殺現場に遭遇。そうなっては八丁堀の血がだまっちゃいない。折しも江戸では、若い女がさらわれる事件が相次ぎ、いまだ一人も帰ってこず、死骸さえも見つかっていない。事態を重く見た遠山奉行が、二つの事件解決のため奔走する三五郎に、内与力のお墨付きを与え、凶賊の探索を命じるのだった。三五郎は女さらい、そして腰元毒殺事件を解明できるのか?
著者等紹介
山手樹一郎[ヤマテキイチロウ]
1899年、栃木県生まれ。編集者を経て文筆生活に入る。1940年より新聞連載を始め翌年刊行の『桃太郎侍』が大人気を博し、時代小説家としての地位を不動のものとした。その後も読者を楽しませることに徹した明朗闊達、爽快な作風で国民的人気作家として活躍し、映像化作品も多い。1977年勲三等瑞宝章を受章、1978年永眠(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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