感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ポン・ザ・フラグメント
1
著者の生き方は流行にすぎなかった「モダン・ガール」とは一線を画している。たぶん、彼女の上海時代には、この本にはあえて書かなかった事実というのもあるんだろう。きっと陰謀史好きがヨダレを垂らしそうなネタが。でも、それは「隠した」というより彼女の人生にとってどうでもいいことだったから書く意味がなかったというのが近いんじゃないかな。2013/07/10
sataz
1
戦前上海で大人気のダンサー自伝。謀略小説「ルーズベルトの刺客」(傑作!)の一方の主人公、創作された人と思っていたら実在で、いつか読んでみたいと思っていた本。世界各地の人々の集まった上海の雰囲気をとてもよく感じさせてくれたし、記憶にある小説(の片側)がかなり事実に近いこともよくわかった。彼女を支えた多くが欧州から逃げたユダヤ人だったから、徒花というべき咲き方だっただろうけれど、少し運命がずれ欧米で活躍することができたらと思った。21世紀まで生きたから、ちょっと前読んだチェ・スンヒよりましな後生だが。2012/02/07