内容説明
上物の黒羽二重を纏い、おっとりした品のよい面影を漂わせる三十がらみの男―。おおよそ庶民の町に似つかわしくない侍が、ここ深川の居酒屋に居候していた。だが、徳田宗之助を名乗るこの男こそ、御三家筆頭、尾張藩九代藩主で従二位大納言・徳川宗睦であった。町歩きの楽しさが忘れられず、いつもこうして上屋敷を抜け出していたのである。ある日、そんな宗睦を近衛家の鞠姫が訪ねて来た。奥州北里家との婚儀が整ったのだが、花嫁行列を抜け出したという。実はこの姫、討幕派の中枢であり、尾張家に残る「朝廷と幕府が争うことにならば朝廷に味方せよ」という家訓を頼みとしていた。幕府と尾張が争乱となる危機に、宗睦が下した決断とは!?尾張の名君が活躍する人気シリーズ、第六弾!
著者等紹介
麻倉一矢[アサクラカズヤ]
1947年、兵庫県生まれ。東京大学文学部卒業。コピーライターを経て、『魔宮伝』(角川書店)で作家デビュー。以後、武将の伝記などおもに歴史小説を執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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