内容説明
ようやく自分の素姓を知った誠四郎だったが、お庭番だった父は切腹、御家は断絶、しかも父切腹の理由は不明。途方に暮れる誠四郎は、両国広小路で屋台商売をしながら父の死の謎を探ろうとしていた。そんなある日、奥州の小藩・如月藩から台所方の仕事を頼まれた誠四郎。だが、赴いた屋敷はひとけがなく謎めいた佇まいだった。屋敷で見聞きしたこと他言無用と念を押され、誠四郎は不審を抱く。如月藩には跡目の問題があるらしい―日が経つうちに屋敷の秘密に気づいた誠四郎だが、その矢先誠四郎は何者かに襲われ、誠四郎の命の恩人である甚兵衛も凶刃に斃れる。如月藩にうごめく跡目問題と、父の死にはなにか関わりがあるのか?書下ろしシリーズ第二弾。
著者等紹介
武田櫂太郎[タケダカイタロウ]
1956年宮城県生まれ。法政大学社会学部卒業。歴史関係の出版社で日本史・世界史の雑誌・単行本編集に携わり、その後フリーの歴史ライター兼編集者を経て、2007年時代作家としてデビュー。ノンフィクション作品がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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moonanddai
4
謎は深まるばかりの第2巻。背中の傷にはどうやら幕府側用人が絡む陰謀があるらしい。それと如月藩の跡目騒動とどう関係するのか。周りには少し事情を知っている者がいるのだが、主人公には明かされないまま。次巻に期待。ところで作者に代わって解説を一つ。この話に出てくる「日高見(ひたかみ)」とは北上川の古称で、元々は水神だったものらしい。現在も日高見神社という神社があるが、場所は変わっているのではないかとのこと。仙台湾がもっと湾入していた河口付近あたりか…?なお「日高見」という辛口のおいしいお酒があります。2018/07/26
いえのぶ
0
料理が上手な記憶を失った浪人が小藩の料理人に雇われた。雇用した侍の真意は?ちょっと話を広げすぎで深さが足りず、中途半端になってしまった感じがする。おしい。2019/09/11