著者等紹介
連城三紀彦[レンジョウミキヒコ]
1948年名古屋市生まれ。早稲田大学政経学部卒。78年『変調二人羽織』が第3回幻影城新人賞に入選し、デビュー。81年『戻り川心中』で第34回日本推理作家協会賞(短篇部門)を受賞。84年『宵待草夜情』で第5回吉川英治文学新人賞、同年『恋文』で第91回直木賞を受賞する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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だい
6
しっとりとした大人の物語。小さな心の動きの描写はすばらしく、寂しかったり悲しかったりするけれど、人を想う心は素敵で人間っていいもんだなあとしみじみと思う。2018/01/29
hirayama46
4
あ、これって『日曜日と九つの短篇』の改題なんですね。全然知らずに読みました。直木賞受賞直後に書かれた、ミステリ要素のほとんどない短編集となっております。アクロバティックで精緻なミステリ作品とは違う、大人同士の関係の機微を描いた作品群は、こちらもやはりたいへん魅力的。描く対象は違えど、職人的な技工を凝らした物語づくりはものすごく上手いですね。20ページほどの短い分量ながらも、あっという間に引き込まれる短篇が揃っておりました。2019/06/29
dra-wrappin
3
どちらかというと暗い大人の恋模様を描いた短篇集である。あとがきにも良いエピソードが含まれていて、ほっこりした。2019/01/29
食欲魔人
2
日曜日と棚の隅を読了。昭和に書かれた作品集だけど、今読んでもそのへんやこの辺りにありそうな、時代を感じさせないお話だった。ミステリーの作家さんだからと思って借りたら恋愛小説でびっくりしたけどよい出会いだったかも。2015/03/14
KUAD
2
冒頭「日曜日」と最後の「棚の隅」だけ読んだ。どちらもどうってことのない話だが、どうなるのだろうと自然に読ませる力がある。「棚の隅」は修羅場を描かず、しっとり終わる。そこが逆に上手い。小説の運びが分かっている印象を抱く。2012/03/11