出版社内容情報
隋の時代に成立したといわれる、中国の古今に伝わる陰陽五行に関する文献を集め、分類整理した書物『五行大義』。安倍家・賀茂家を中心に写本が伝承され、陰陽師たちが熟読した古典『五行大義』の本格解説書。
序 五行大義の世界
第1章
内容説明
五行や十二支・十干の由来から、その性質、数との関係など、陰陽五行思想がいかなる理論なのかを解説。現代の占いで重要なカギとなる相生相剋はもちろん、徳論、合論、刑論、害論など必須の理論を解説。現代の占いと『五行大義』を比較・分析するとともに、『五行大義』をもとに実占する方法とその解釈を解説。陰陽五行・占いの神髄が1400年の時を超えて、今よみがえる。
目次
序 五行大義の世界
第1章 五行大義に見る陰陽五行の世界(『五行大義』の序に寄せて;五行とは何か?;支干とは何か? ほか)
第2章 五行大義に見る相生相剋の世界(五行相生論とは何か?;生死所論とは何か?;四時休王論とは何か? ほか)
第3章 五行大義に見る癒しと救いの世界(『五行大義』と占技占術;『五行大義』に基づく実占)
著者等紹介
稲田義行[セダヨシユキ]
1968年、茨城県生まれ。立正大学大学院文学研究科修士課程修了・哲学専攻。専門は、M・ハイデガーとその周辺。現在、茨城県立高等学校教諭(地歴・公民科)。陰陽五行思想をはじめ占技占術・東洋思想・西洋思想に造詣が深く、そのわかりやすい解説には定評がある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
霹靂火 雷公
1
蕭吉撰『五行大義』の「初めての一般向けの解説書」なのだが、著者の力不足(文中で「力不足」を断ってはいるものの、陰陽道系の主著『現代に息づく陰陽五行』では故Y野女史と同じく誤った視点からの解説をしている)から、間々誤認が目立つ。何より気になるのは、底本とした中村璋八『五行大義』上(明治書院・1998)には原文・書き下し文・通釈などがあるのに、著者が「漢文が読めない」為に、書き下し文に明記してあるのに「通釈(現代語訳)しか読んでいない」というお粗末さ。東洋占術の分野を云々するのであれば漢文を読んで欲しい。2013/08/11