内容説明
2021年2月21日から、本年22年2月28日までの1年、毎朝ツイッターに投稿した373首をもって「百四十字、老いらくの歌」と名付けた。…ツイート文が「長歌」なら、短歌は「反歌」であろう。百四十字は、制限字数である。
目次
1(道玄坂の歌 2021年2月21日(日)~
桜花爛漫の歌 3月26日(金)~ ほか)
2(白い帽子の歌 5月19日(水)~
花荻先生の歌 6月18日(金)~ ほか)
3(黒い太陽の歌 8月15日(日)~
雨合羽の歌 9月14日(火)~ ほか)
4(美は乱調の歌 11月1日(月)~
歳月は雨、の歌 12月13日(月)~ ほか)
著者等紹介
福島泰樹[フクシマヤスキ]
1943年3月、東京市下谷區に最後の東京市民として生まれる。早稲田大学文学部卒。1969年秋、歌集『バリケード・一九六六年二月』でデビュー、「短歌絶叫コンサート」を創出、朗読ブームの火付け役を果たす。以後、世界の各地で朗読。全国1700ステージをこなす。毎月10日、東京吉祥寺「曼荼羅」での月例短歌絶叫コンサートも38年を迎えた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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あや
22
福島泰樹さんの最新歌集。ツイッターに投稿した歌を1冊にまとめたもの。跋文はここ数年の福島泰樹さんの近況とこの国の行方を憂う問題提起となっている。 炎に灼かれ叫ぶ人々黒焦になった人々、ぼくはみていた/拳あげ突きあげるひと叫ぶひと 曇り霞の老人ばかり/幼いゆえ無垢なる記憶 空襲の前夜、黒い空に雪降る/ジェノサイド語り伝えてゆくからに前夜の雪は浄めにあらず 東京大空襲の記憶をお持ちになる方が少なくなっていく中で精力的に東京大空襲の記憶を短歌という詩形で流布される福島泰樹さんは歌人としてとても稀有な存在。2023/09/27