内容説明
彼の長編小説から、どんな「雑音」が聞こえるのか?誰もが思っているのに、言葉にされてこなかったこと。アンチに転じた現役作家が、いま語り尽くす!村上春樹の何が「劣化」しているのか?
目次
序にかえて―村上春樹と僕
第1章 純真さと性的放縦(永遠にピュアな少年少女たち;エクスキューズとしての性的放縦 ほか)
第2章 当事者であることを回避する人々(定型句「やれやれ」の興亡;ネガティブな感情に対する障壁とエゴイズム ほか)
第3章 性と「萌え」をめぐって(反復される「遠隔性交」のモチーフ;セルフポルノ化する性描写 ほか)
第4章 駆動するオポチュニズム(複雑さと恣意性の間に;事実を無制限に多層化する伝家の宝刀 ほか)
終章 人はなぜ村上春樹を求めるのか
巻末資料 村上春樹全長編小説概観
著者等紹介
平山瑞穂[ヒラヤマミズホ]
1968年、東京都生まれ。立教大学社会学部卒業。2004年にデビュー作の『ラス・マンチャス通信』(角川文庫)で第16回日本ファンタジーノベル大賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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