出版社内容情報
千年紀文学の会[センネンキブンガクノカイ]
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内容説明
他者の痛みは、どこまで認識できるのか?生の極限をみつめた、精神・自由・倫理の追求が、文学の根源を明らかにする。
目次
詩(詩・の前に(新井豊美)
山越(森川雅美)
冬が来たら(李承淳))
評論(“精神の自由と文学”についての今日的問題―基底的な考察から(綾目広治)
レアリスムと記憶―『坂の上の雲』と『ベラミ』(小畑精和)
「倫理」と「自由」についての一考察―アラン・バディウとスーザン・ソンタグ(原仁司)
約束を破られる人、『行人』―『源氏物語』宇治の三帖による拘束(野網摩利子)
精神の痛みと文学―愛の可能性を描く村上春樹とよしもとばなな(鈴木正和)
マンデリシュタームの詩『黒土』―その読解と翻訳をめぐって(早川真理))
小説(ずれ(朴重鎬)
潜んでいる敵意(青山直広)
死んだねずみ(高良留美子))
短歌(われの住処ぞ(後藤秀彦))
エッセイ(とても地獄は一定すみかぞかし(日野範之))
連載(埴谷雄高『死霊』論(五)屋根裏部屋と逸脱の歴史―三章「屋根裏部屋」(小林孝吉))