出版社内容情報
「古天文学」の創始者・小川清彦の主要著作と、齋藤国治(元東京天文台教授)の解説。天文学の方法論を駆使して歴史の謎を解き明かす、知的スリルに満ちた1冊。
まえがき
小川清彦略伝
古天文学について
小川清彦著作集+解説・斉藤国治
1.『太平記』「稲村ヶ崎長干のこと」の話
2. 右京太夫の見た星について
3.新月の見られるための条件と我邦の古記録に見えた2、3の観測
4.「ワレンシュタイン」の1節について
5.『看聞御記』に見えた新月の観測と『三正綜覧』の1誤謬
6.『吾妻鏡』に見えた錯簡の2天文記事
7.「辰星早没夜初長」について
8.哭の同定について
9.支那星座管見
10.谷家天球儀の調査
11.続支那星座管見
12.新月の早見に関するフォザリンガム
13. 去8月31日の新月観測
14.授時暦の消長法と春海いわゆる再消法について
15.ユリウス日の起日について
16.宣明暦行用時代における推算と暦日
17.古暦管見
18.古暦断見(上田博士に応えて)
19. 日本書紀の暦日について
20. 日本書紀の暦日の正体
あとがき
索引
内容説明
天文学の方法論を駆使して歴史の謎を解き明かす、知的スリルに満ちた、古天文学創始者の全論考。―潮汐の計算から『太平記』新田義貞の稲村ヶ崎の故事の日時に異を唱えた初期論文から、戦前すでに『日本書紀』の暦日の「正体」を明らかにして後世による捏造を実証し、学界に衝撃をあたえた晩年の論文まで―。
目次
『太平記』「稲村ヶ崎長干のこと」の話
右京太夫の見た星について
新月の見られるための条件と我邦の古記録に見えた2、3の観測
「ワレンシュタイン」の1節について
『看聞御記』に見えた新月の観測と『三正綜覧』の1誤謬
『吾妻鏡』に見えた錯簡の2天文記事
「辰星早没夜初長」について
哭星の同定について
支那星座管見
谷家天球儀の調査〔ほか〕